我が国日本は、古くから優れたモノ作りに定評があり、独自にはぐくまれた優秀な職人による技術・正確・丁寧な仕事ぶりで、世界に誇る名品たちを多数送り出しています。
1906年(明治39年)、神奈川県に生を受けた吉田吉蔵は、12歳の時に上京し東京・上野にあった老舗カバン工房に職人として弟子入りします。
めきめきと頭角を現した吉蔵は自分の力量を試すべく1935年(昭和10年)29歳で独立し、東京神田須田町に吉田鞄製作所を設立、これが本物志向のユーザーに現在圧倒的な支持を得ているバッグブランド「ポーター」を有する吉田カバンの始まりです。
その丁寧且つ・高品質なバッグ作りで吉田カバンは順調に事業を拡大、成長を遂げます。
一時期、第二次世界大戦で吉蔵も召集され鞄作りは中断しますが、終戦になり復員帰国後すぐさま事業を再開、1953年(昭和28年)にはファスナーでカバンのマチ幅が変えられる、機能性とデザインを併せ持った革新的なバッグ「エレガントバッグ」を発表、大ヒットを記録します。
この「エレガントバッグ」は上皇后陛下がご結婚前に愛用されていた事もあり、吉田カバンの名は日本中に知れ渡る事になるのです。
業績と評判が上がるにつれ、大量生産によるライセンス契約の話が数多く持ちかけられますが、吉蔵は頑として受け付けず、代わりに徹底した職人による手作りの自社ブランドを立ち上げます。
これこそが現在国内外を問わず、圧倒的なファンを抱えるバッグブランド「ポーター」です。
「ポーター」は国内のみならず、1981年(昭和56年)には世界的著名デザイナー集団「ニューヨーク・デザイナーズ・コレクティブ」のメンバーに選出、アメリカ本土やニューヨークにショップを構え、世界進出を果たします。
現在も吉田カバンは創業者・吉蔵の職人魂を継承し、時の流れに左右されない名品たちを送り出しています。
特に100%植物由来のナイロンを素材に採用した定番バッグ「タンカー」、多機能素材「αGEL(アルファゲル)」を使用、肩にかかる負担を軽減するオリジナルバッグ「センシズ」、卓越した職人の技術が反映されたオリジナル生地「コーデュラダック」を用い、驚異の軽さ・収納力・耐久性を実現した代表モデル「SMOKY(スモーキー)」などが有名です。
優れた職人による匠の技術、時流に左右されないデザイン・高い耐久性を誇るポーターのバッグコレクションですが、ポーターのバッグは植物由来のナイロンやオリジナル素材・コーデュラダック等が採用されているため、雨や水分が付着した場合は乾いた柔らかい布でふき取るなど、日常のお手入れも大切になります。
一度手に入れると使い込むほど味が出て愛着が湧く、ポーターのバッグは長く良好なコンディションで使い続けるため、壊れたり傷みが生じた場合日本では正規ブティックに持ち込み、リペアサービスを受けることができます。
また、もろもろの事情から正規リペアサービスを利用しない人もおり、優秀な技術を持ったバッグ・皮革製品修理専門店に持ち込む人も多いです。
ここでは、ポーターのバッグについて、修理に対する正規サービスとバッグ・皮革製品修理専門店の対応に違いを紹介します。
お手持ちのポーター・バッグコレクションを修理・リペアすることをお考えの方は、この機会に是非読んでみてください。
Contents
ポーターのバッグは購入後どの程度使い込んだら修理・リペアが必要?
植物由来のナイロンやオリジナル素材・コーデュラダック等、新たな技術による新素材を積極的に採用し、選び抜かれた優れた職人による匠の技術により製造されたコーチのバッグは、毎日使用することで経年劣化や負荷の程度により年数が経つと、劣化による損傷・また使用している金具類も破損や傷みが生じてきます。
バッグの場合、主に経年劣化・傷みの生じやすい箇所は、持ち手・底部・ジョイント金具部品などです。
このような場合は傷みのある箇所をリペアすることになりますが、破れの場合は縫製のし直し、革部分のパーツ劣化・破損の場合はパーツを交換、金具パーツ類の損傷・劣化の場合は金具パーツを交換します。
ポーターのバッグは全て定期的なメンテナンスを施しながら、末永く使用することを想定して製造されており、日常使用する際のお手入れも重要ですが、購入から数年経過し、傷みや破損・擦れなどが生じたバッグについては、修理・リペアの検討が必要です。
ポーターのバッグ正規メンテナンスサービスとは
ポーターでは製品に対する様々なアフターサービス・リペアサービスのため、ポーター正規取り扱い店舗が窓口となり、本社工房で修理・メンテナンスサービスを行っています。
ポーターの工房は本物であることが確認できた製品については、製造工程を熟知し・優れた技術を持った専属職人が、用意した純正の部材を使用し、丁寧且つ信頼の置ける作業で修理・リペアを行う形です。
ポーターの修理・メンテナンスは対外的に明確な料金を提示しておらず、基本は受付窓口である全国の正規取り扱い店舗が製品をいったん預かり、見積りを出した後に作業を進める形になっています。
料金は修理・リペア個所・モデル種類によって使用する部材や作業工程が異なるため、製品預かり後の連絡となります。
ですが、修理についてはっきり箇所を指定して質問すると、公式サイトからのお問い合わせフォームによるEメールや、ポーター正規取り扱い店舗で目安の料金を案内してくれます。
ここでは、ポーターの修理・リペア料金の目安を一部ですが、見てみましょう。
ポーターバッグ修理・リペア目安料金(一部)
タンカー・ショルダーバッグの場合
ポーターバッグ修理可能箇所 | 修理・リペア料金(概算・目安) |
---|---|
ファスナー交換 | 13,200円~(概算・目安) |
その他 | 要見積り |
このような目安料金になっておりますが、基本はあくまで製品預かり後見積り確定次第の連絡になります。
さらに納期は通常見積のみで約1週間、作業とトータルで最速約4ヶ月を見ていますが、特殊修理になる場合は、納期がかなり長くなりますので、ポーターのバッグを正規サービスで修理・リペアに出す場合は、予算・納期に十分な余裕を持った方が良いでしょう。
正規サービスへポーターのバッグを修理・リペア依頼するメリット
- ポーター正規工房へ製品を預けるため安心感が高い
- 料金は基本製品預かり後連絡となり、特殊修理などの場合は料金が高額の可能性有り
- 納期は見積り・作業込みで約4ヶ月を目安としているが、修理内容によっては長くなる場合もありあくまで製品預かり後の連絡となる
内容を直接正規サービスへ相談したい場合
ポーター公式Webサイト・お問い合わせフォームから必要事項入力の上、Eメールで問い合わせ 基本的には全国のポーター正規取り扱い店舗が正式窓口となる(修理について、ポーターギンザ/ポーターシンジュクの2店舗は修理・メンテナンスの受付を行っていないので注意)
正規サービスより依頼がしやすく料金もお得なバッグ修理専門店
ポーターのバッグを修理・リペアしたい場合、正規サービスは製品を預かり後見積りになり料金が高額・納期も長くなるなどの理由から、他の依頼方法を探しているユーザーもおり、そういった際には優秀で実績のあるバッグ修理専門店に依頼すると良いです。
バッグ修理専門店へ修理・リペアを依頼するメリットは料金が正規サービスよりお得な事、修理内容について融通が利く事、納期も早めに仕上がる事が挙げられます。
逆にデメリットは、あくまでブランド正規の修理ではない事、修理店によって技術力に差があり、依頼先によっては仕上がりにバラツキがあることが難点です。
修理専門店によって料金はバラつきがありますが、修理・リペアの概算料金相場を見てみましょう。
バッグ修理専門店ポータバッグ・ 修理/リペア料金(概算)
ポーターバッグ修理可能箇所 | 修理・リペア料金(概算) |
---|---|
スライダー交換 | 3,300円~(概算) |
ファスナー交換 | 7,700円~(概算) |
ホック・金具交換 | 3,300円~(概算) |
ベルクロ(マジックテープ/左右一式)交換 | 3,850円~(概算) |
ショルダー付け根補修 | 4,400円~(概算) |
破れ補修(一か所) | 4,400円~(概算) |
内装交換 一式 | 11,000円~(概算) |
その他 | 応相談・要見積り |
このような概算料金設定で、正規サービスの対応は全て見積りなので料金がすぐ分かりませんが、バッグ修理専門店の場合、箇所ごとに概算の基本料金が設定されており魅力的です。
納期の方も正規サービスだと見積り・作業込みで約4ヶ月のところを、基本4~5週間で納品してくれるので、便利で利用しやすくなっています。
依頼の際、注意点としては、ポーターのバッグは熟練した職人による非常に高度な技術で製造され、素材も植物由来のナイロンやオリジナル素材・コーデュラダック等を使用しているため、良い評判と実績を持った優秀な修理専門店を選ぶ事が大切です。
バッグ修理専門店を利用する場合なぜ優れた職人が在籍するお店を選ばなくてはいけないのか
ポーターに限らず、高級・高品質なバッグ類を修理・リペアする場合は、必ず優れた技術を持った職人が在籍する修理店を選ぶ事がとても重要になります。
なぜなら、バッグ修理専門店はお店により在籍する職人の技術レベルが異なるため、技術や経験の浅い職人が作業を行うと、持ち込まれたバッグの状態を見極めることができず、作業・縫製の質が下がってしまい、満足する仕上がりにならないことが多い為です。
ポーターバッグ製品の修理・リペア経験を豊富に持ち、優れた技術を備えた職人が作業を手掛ければ、劣化・傷んだ部分を購入時のような良好な状態に取り戻すことが可能です。
そのため、バッグ修理店の情報をできる限り集めて、さらにお店の口コミや実際に職人に相談をして、信頼できるお店かどうか見極めることが必須となります。
ポーターのバッグをバッグ修理専門店に修理・リペア依頼するメリットとは
- 正規サービスよりも料金・納期がはっきりしており気軽に依頼できる
- ポーターのバッグを修理・リペアした経験が豊富で技術の高い職人が担当すれば高品質な仕上がりが期待できる
- 経験豊かな職人ならば細かい点まで相談でき優れた提案もしてくれるので良心的
おすすめしたい、ブランドバッグ修理専門店2選
お伝えしたように、修理専門店では正規サービスよりも費用を抑えたる事ができます。また手元に戻ってくる期間も早いです。
メンテナンス料金を抑えたい人や急ぎという人は、修理専門店への依頼がおすすめです。
ここでは、技術が高く費用を抑えられ納期も早めなブランドバッグ修理専門店を2選紹介させて頂きま
す。
創業60年を超える(リナビス)
リナビスは創業60年を超える宅配クリーニング専門店です。
衣類や布団のクリーニングも行っていますが、その技術を生かしブランドバッグのメンテナンスも行っています。
こんな事でお困りの方におすすめ
- シミや汚れ・色移り
- キズ・剥げ・破れ・日焼け
- 金具やファスナーなどの破損や劣化
選ばれる4つのポイント
- 分かりやすい料金プラン
- 熟練職人による高品質なメンテナンス
- 4,000件以上の実績
- カラーチェンジや修理にも対応
創業から60年の歴史と、熟練した職人がひとつひとつ丁寧に手作業でメンテナンスしてくれます。
「バッグ・鞄コース」「靴コース」「財布・小物コース」など、各コースごとに分かれておち料金表が分かりやすいのでまずはチェックしてみてください。
修理専門店 REPAIR-SHOP HIRAISHIYA
REPAIR-SHOP HIRAISHIYAは創業80年を超えるブランドバッグ財布の修理専門店です。
様々なブランド品の修復を行っていますが、ルイヴィトンの修理では修理業界で1番の実績があります。
こんな事でお困りの方におすすめ
- 色落ちや色抜け(染め直し補色)
- ほつれや破損
- 染みや汚れ
選ばれる3つのポイント
- 専門修復師が在籍
- ブランドバッグ・財布に特化した修理専門店
- 事前に無料カウンセリングが可能
鞄を送る事前に無料カウンセリングが受けれるので、おおよその料金が分かり安心できます。
また、日々実績が投稿されているので、どのくらいのメンテナンスを行ってもらえるのかイメージしやすいです。
ポーターのバッグを修理・リペアしたい場合正規サービスより優秀な実績を持つバッグ修理専門店の方がお得
ポーターのように優秀な職人の手により手作業で丁寧に仕上げられ、素材も植物由来のナイロンやオリジナル素材・コーデュラダック等、新開発の素材を積極的に採用しているバッグの、長年の使用で壊れた個所などを修理・リペアしたい場合、通常はポーター正規取り扱い店舗を通してポーター正規工房に依頼する事になります。
ですが、料金や納期などもろもろの事情から正規サービス以外の依頼方法を探している方は、優秀な実績を持ち、経験値・技術の高いバッグ修理専門店に依頼するのがおすすめです。
しかし、あくまでブランド正規の修理ではない事、修理店によって技術力に差があり、依頼先によっては仕上がりにバラツキがある為、良く調べた上で良質な修理店を見つける事が必須です。
依頼後、仕上がりに不満の出ないよう、優秀な信頼の置けるバッグ修理専門店を選択し、自宅に眠っている愛用のポーター・バッグコレクションを、購入時のように美しくリニューアルしましょう。