人間の歩行を助けるものとして、15世紀ごろから木型を使用した革靴の製造が始まり、19世紀にはミシン・革プレス機などの発明で大量生産が実現、革靴は飛躍的に普及しました。
その後も革靴はカジュアル・フォーマルの両面で機能性とデザインが進歩し、現代人には無くてはならないアイテムの一つとして定着しています。
革靴の生産といえば、ヨーロッパ・イタリアなどに優秀な靴職人が多く、日本を始め各国から修行に来る靴職人を迎え入れ、その高い技術を伝えています。
わが日本で1964年に東京都台東区で創業された靴製造・販売の会社ヒロカワ製靴は優秀な靴職人による日本人の足にフィットした、オリジナル革靴の製造で知られており、選び抜かれた上質な革素材を職人の手作業で作り上げる製法で「日本人のための革靴」を企業理念にオリジナルブランド「スコッチグレイン」を展開、一生モノの革靴と評判です。
しかし、どんなに高い技術で製造された高品質な革靴も、その使用頻度の高さ故、普段からのこまめなケアは欠かすことができず、さらに損傷や破損、部品の外れなどが発生した場合は速やかに製造元の工房へ修理・メンテナンスを依頼する事が大切です。
修理・メンテナンスを施すことで、愛用の革靴は一生使い込める必需品となり、足元を支え続けます。
スコッチグレインの修理・メンテナンスは製造元であるヒロカワ製靴で受付しており、全国のスコッチグレイン直営店や製品取り扱店でも受付が可能です。
また、もろもろの事情から近年数が増えている皮革製品修理専門店を利用するユーザーも多く存在し、人気があります。
ここでは、スコッチグレインの靴を修理・メンテナンスする際の対応・料金・納期等について製造元工房と皮革製品修理専門店の対応・料金・仕上がりの違いについて紹介して行きます。
現在スコッチグレインの靴をご愛用の方々、これから購入を検討中の方にも有力な情報がありますので、是非この機会にお読み下さい。
Contents
スコッチグレインの靴を修理・メンテナンスする目安や技法について
上質な天然皮革を採用し、熟練した技術を持つ靴職人により製造されたカスコッチグレインの靴は、毎日使用することで経年劣化等により年数が経つと、劣化による損傷・また使用している部品も破損や傷みが生じてきます。
革靴の場合、主に修理が必要になる箇所はソール(底材)・ヒール(踵)部分の摩耗や損傷、革素材の傷みなどです。
スコッチグレインの靴は長期に渡る着用に耐えうることを想定して製造されており、日常使用する際のお手入れも重要ですが、購入から数年経過し、傷みや破損・擦れなどが生じた際については、修理・メンテナンスが必須です。
スコッチグレインの正規メンテナンスサービスについて
スコッチグレインの製造元であるヒロカワ製靴は、製品に対する様々なアフターサービス・修理のため、リペアストアを設けており、所有しているユーザーが安心して使い続けることができるよう対応しています。
リペアストアは本社の工房と同じ優れた技術を持った専属職人が、純正の素材を使用し丁寧且つ信頼の置ける作業で修理・メンテナンスを行います。
受付はスコッチグレイン直営店・アウトレット店・全国の製品取扱店・別会社ですが有限会社匠ジャパンにて行っており、また公式ネットサイト「公式リペアストア」からも申し込みが可能です。
正式な料金・納期は修理・修理個所・モデル種類によって使用する部材や作業工程が異なるため、基本製品預かり後の連絡となります。
しかし、スコッチグレイン公式サイトでは、各部修理料金を一部ですが公開しているので、ここではスコッチグレインの靴・正規サービスでの主な修理料金を見てみましょう。
スコッチグレインシューズ修理可能箇所 | 公式リペアストア修理料金 |
---|---|
ソール(底材)修理 | トップゴムレザーソール・ノンスリップソール・17,050円/ スリーポイントソフトレザーソール・18,700円/ ファイバーグリップ・15,950円/他多数有 |
ヒール(踵)修理 | スコッチ化粧・5,280円/ グリッパーヒール・5,830円/ ファイバーヒール・5,610円/ 他多数有 |
腰裏直し | 3,300円~3,850円 |
小指当て | 1,100円~2,200円 |
その他 | 要見積り |
このような料金体系になっており、上記基本修理に付随して追加料金が発生する場合は別途見積りの上、了承後に作業開始となります。
直接受付窓口に相談したい場合
スコッチグレイン リペアストア(本社修理部)TEL:03-3610-3737 Eメール:repair@scotchgrain.co.jp 受付時間:10:00~17:00 土日祝日休み・修理申し込み方法: 公式リペアストアサイトから修理希望箇所・修理パーツ希望箇所・必要事項を記入の上、Eメールで送信・返信メールを確認し元払いで靴を郵送・作業完了後宅配便で返送
リペアストア郵送先:東京都墨田区1-12-11 スコッチグレインオフィシャルリペアストア担当係
全国の直営店・アウトレット店・製品取扱店では営業時間中に店頭受付
有限会社匠ジャパンへ依頼の場合
有限会社匠ジャパン(靴修理専門会社)別途依頼先として公式サイトで紹介・ヒロカワ製靴とは完全別会社なので留意・有限会社匠ジャパン 住所:東京都墨田区堤1-17-24 TEL:03-5631-4192 営業時間:8:00~17:00 土日祝日休み
出典:匠ジャパン公式サイト
正規サービスより気軽に相談でき納期が早く料金もお得な皮革製品修理専門店
スコッチグレインの革靴を修理・メンテナンスしたい場合、正規サービスは基本製品を預かり後見積りになり料金が高額・納期も長くなるなどもろもろの理由から、他の依頼方法を探しているユーザーも多く、そういった場合は優秀で実績のある皮革製品修理専門店に依頼するのがおすすめです。
皮革製品修理専門店へ修理・メンテナンス依頼するメリットは、料金が正規サービスよりお得な事、修理内容について融通が利く事、納期も早めに仕上がる事が挙げられます。
逆にデメリットは、あくまでブランド正規の修理ではない事、修理店によって技術力に差があり、依頼先によっては仕上がりにバラツキがあることが難点です。
修理専門店によって料金はバラつきがありますが、修理・メンテナンスの料金平均相場を見てみます。
スコッチグレインシューズ修理可能箇所 | 皮革製品修理専門店料金 |
---|---|
ソール(底材)修理 | 11,000円~(概算・目安) |
ヒール(踵)修理 | 2,500円~(概算・目安) |
履き口張替え | 5,500円~(概算・目安) |
つま先補強 | 3,300円~(概算・目安) |
その他 | 応相談・要見積り |
このような料金設定で、皮革製品修理専門店の場合、箇所ごとに概算の基本料金が設定されており魅力的です。
納期の方も正規サービスだと製品預かり後連絡となりますが、基本約3~4週間で納品してくれるので、便利で利用しやすくなっています。
依頼の際、注意点としては、スコッチグレインの革靴は高度な技術で製造され、素材も上質な天然皮革を使用しているため、良い評判と実績を持った優秀な修理専門店を選ぶ事が重要です。
皮革製品修理専門店に修理・メンテナンスを依頼する場合優れた職人が在籍するお店を選ばなくてはいけない理由
スコッチグレインに限らず、有名ブランドの革靴を修理・メンテナンスする場合は、必ず優れた技術を持った職人が在籍する修理店を選ぶ事がとても重要になります。
なぜなら、皮革製品修理専門店はお店により在籍する職人の技術レベルが異なるため、技術や経験の浅い職人が作業を行うと、持ち込まれたバッグの状態を見極めることができず、作業・縫製の質が下がってしまい、満足する仕上がりにならないことが多い為です。
スコッチグレイン革靴の修理経験を豊富に持ち、優れた技術を備えた職人が作業を手掛ければ、劣化・傷んだ部分を購入時のような良好な状態に取り戻すことが可能です。
スコッチグレインの靴を正規サービス以外で修理したい場合優秀な技術を持つ皮革製品修理専門店の方がお得でおすすめ
スコッチグレインのような素材に上質な天然皮革を使用し、熟練した職人によって高品質に仕上げられた革靴を、長年着用したことで壊れた個所の修理・メンテナンスしたい場合、通常は正規品取り扱い店・スコッチグレイン リペアストア・または紹介業者の有限会社匠ジャパンなどに依頼する事になります。
ですが、料金や納期などもろもろの事情から、正規サービス以外の依頼方法を探している方は、優秀な実績を持ち、経験値・技術の高い皮革製品修理専門店に依頼するのがおすすめです。
しかし、あくまでブランド正規の修理ではない事、修理店によって技術力に差があり、依頼先によっては仕上がりにバラツキがある為、良く調べた上で良質な修理店を見つける事が肝心です。
依頼後、仕上がりに不満の出ないよう、優秀な信頼の置ける皮革製品修理専門店を選択し、愛用のスコッチグレイン革靴を、良好なコンディションに復活させましょう。