古くから革靴をメインの履物として愛用するヨーロッパ等、開拓国アメリカなどでは19世紀から革靴の製造・販売が行われており、実用性はもとよりファッションとして足元を彩るアイテムとして進化してきました。
1891年、フランス中央部のリムーザンで創業者・エドアード・ブランシャーが革靴製造会社「ブランシャール社」を設立、1904年に従業員として入社していた息子のウジェンヌが、当時靴製造が盛んだったアメリカ・マサチューセッツ州ウエストンで修業し、当時靴製造の革命といわれた最新の「グッドイヤー・ウェルテッド製法」を学びました。
品質の良い革靴を機械で大量に生産可能なグッドイヤー・ウェルテッド製法は、会社の生産能力を大幅に拡大しますが、ウジェンヌは機械と並行して人間の手で仕上げなければいけない部分は熟練の職人を起用した、新たな生産ラインを発案し、工程は増えるが品質はより高まると提唱、この案は見事に実を結び、他社より高品質なブランシャール社の革靴はフランスで大ヒットを記録します。
高品質且つ優れたデザインの革靴を量産できるようになったウジェンヌは、満を持して革靴ブランドとしてのショップをパリにオープンしました。
ブランド名は「J.M.WESTON(ジェイエムウエストン)」で、ブランド名の一部は自分が靴製造の技術を学んだウエストンから取っています。
1932年には2号店をオープンし、「J.M.WESTON(ジェイエムウエストン)」はフランス中が認める、注目のブランドに成長します。
「J.M.WESTON(ジェイエムウエストン)」の事業は順調で、1960年代にはフランスでローファー靴にジーンズを合わせるスタイルが大流行し、多くの学生がローファーを愛用、学生運動が盛んな頃には学生がこぞってジェイエムウェストンの「ローファー180」を履き、学生運動のシンボルとされるほどの人気を博しました。
現在も機械製法と職人による手作りの見事なバランスで、伝統を受け継ぎながらも洗練されたデザインのジェイエムウエストンの革靴は、今や世界中の人々に愛用されています。
ジェイエムウエストンの大きな魅力は実力のあるタンナー(製革業者)デュプイ社を傘下に収めている事で、最上級の天然皮革を用意できる事で、タンナーを抱えている靴製造業者はジェイエムウエストンとRED WING・2社のみです。
これを効率的な機械氏による工程と熟練した職人による手作業を両立することで完成度が高く、しかも耐久性が高い革靴を生み出しています。
特に1960年代にフランスで一世を風靡した銘品「ローファー180」、ビジネスとゴルフシューズの利点を両立したサドルシューズ「モデル641」、高度な技術で一枚革を使用し仕上げられたサイドゴアブーツ「モデル705」等が有名です。
高い技術で製造されたジェイエムウエストンの革靴ですが、その使用頻度の高さ故、普段からのこまめなケアは欠かすことができず、さらに損傷や破損、部品の外れなどが発生した場合は速やかに製造元の工房へ修理・メンテナンスを依頼する事が大切です。
修理・メンテナンスを施すことで、愛用の革靴は一生使い込める必需品となり、生涯使い込めるアイテムとなります。
ジェイエムウエストンの革靴は永く良好なコンディションで使い続けるため、壊れたり傷みが生じた場合ジェイエムウエストン直営店や正規取り扱い店に持ち込み、修理・リペアサービスを受けることができます。
また、もろもろの事情から正規リペアサービスを利用しない人もおり、優秀な技術を持った皮革製品修理専門店に持ち込む人も多いです。
ここでは、ジェイエムウエストンの革靴について、修理に対する正規サービスと皮革製品修理専門店対応の違いを紹介します。
現在愛用のジェイエムウエストンの革靴を修理・リペアすることをお考えの方は、この機会に是非読んでみて下さい。
Contents
ジェイエムウエストンの靴を修理・メンテナンスする目安について
実力のあるタンナー(製革業者)デュプイ社を傘下に置き厳選した高級皮革を素材に使用、熟練した技術を持つ靴職人により製造されたジェイエムウエストンの革靴は、高い耐久性を誇りますが、毎日使用することで経年劣化等により年数が経つと、劣化による損傷・また使用している部品も破損や傷みが生じてきます。
革靴の場合、主に修理が必要になる箇所はソール(底材)・ヒール(踵)部分の摩耗や損傷、革素材の傷みなどです。
ジェイエムウエストンの革靴は、長期に渡る使用に耐えうることを想定して製造されており、日常使用する際のお手入れも重要ですが、購入から数年経過し、傷みや破損・擦れなどが生じた際については、修理・メンテナンスが必要になります。
ジェイエムウエストン革靴の正規メンテナンスサービスとは
ジェイエムウエストンでは、製品に対する様々なアフターサービス・修理のため、正規修理担当リペアサービスが修理・メンテナンスを提供しており、所有しているユーザーが安心して使い続けることができるよう対応しています。
正規修理担当リペアサービスは製造工房と同じ優れた技術を持った専属職人が、丁寧且つ信頼の置ける作業で修理・メンテナンスを行います。
受付は全国のジェイエムウエストン直営店や正規取り扱い店で受付を行っています。
また、ジェイエムウエストン公式サイトから、オンライン申し込みでもリペアサービスは申し込むことができます。
納期は基本製品預かり後、見積りを取り修理決定から連絡となりますが、目安で約1~2ヶ月となっています。
料金についても基本見積りですが、公式サイトに一部基本料金が載っていますので、正規リペアサービスの基本料金をここでは見てみる事にしましょう。
ジェイエムウエストン革靴修理可能箇所 | 正規リペアサービス修理料金(概算・目安) |
---|---|
オールソール交換 | 33,000円~ |
オールソール交換(グッドイヤー)自社タナリー「バスタン」ソール用レザー使用 | 37,400円~ |
つま先補強 | 8,250円~ |
ヒール交換 | 8,250円~ |
ライニング補強 | 3,300円~ |
その他 | 要見積り |
このような基本料金になっておりますが、基本はあくまで製品預かり後見積り確定次第の連絡になります。
納期については目安で約1~2ヶ月・または製品預かり後見積り確定次第の連絡になりますので、注意が必要になります。
また特殊な工程・技術を要する場合は、納期が長くなり、料金も高額になる可能性がありますので、ジェイエムウエストンの革靴を製造工房で修理・リペアに出す場合は、予算・納期に十分な余裕を持った方が良いです。
正規サービスへジェイエムウエストンの靴を修理・リペア依頼するメリット
日本担当正規サービスに製品を預けるため安心感が高い
製造職人と同じ技術を持つ専門の職人が作業を担当するので確実な修理が期待できる
特殊な工程・技術を要する場合は納期が長く、料金も高額になる可能性あり
内容を直接問い合わせしたい場合
全国最寄りのジェイエムウエストン直営店・または正規取り扱店に問い合わせ: 一例・ジェイエムウエストン青山店 住所:東京都港区南青山5-11-5住友南青山ビル1階 TEL: 03-5485-0306 営業時間:11:00~20:00 土日祝日・11:00~19:00 不定休
ジェイェムウエストン公式サイトお問い合わせ欄に必要事項を記入の上、Eメールで問い合わせ・さらに公式サイト・オンラインリペアサービス/お見積りから、オンライン申し込みも可能
正規サービスより依頼がしやすく料金もお得な皮革製品修理専門店
ジェイエムウエストンの革靴を修理・メンテナンスしたい場合、正規リペアサービスは基本製品を預かり後見積りになり料金が高額・納期も長くなるなどもろもろの理由から、他の依頼方法を探しているユーザーも多く、そういった場合は優秀で実績のある皮革製品修理専門店に依頼するのがおすすめの方法です。
皮革製品修理専門店へ修理・メンテナンス依頼するメリットは、料金が正規サービスよりお得な事、修理内容について融通が利く事、納期も早めに仕上がる事が挙げられます。
逆にデメリットは、あくまでブランド正規の修理ではない事、修理店によって技術力に差があり、依頼先によっては仕上がりにバラツキがあることが難点です。
修理専門店によって料金はバラつきがありますが、修理・メンテナンスの料金平均相場を見てみましょう。
ジェイエムウエストン革靴修理可能箇所 | 皮革製品修理専門店修理料金(概算・目安) |
---|---|
オールソール交換 | 12,000円~ |
ハーフソール交換 | 3,300円~ |
つま先補強 | 2,200円~ |
ヒール交換 | 2,500円~ |
ライニング補強 | 2,200円~ |
その他 | 応相談・要見積り |
このような料金設定で、皮革製品修理専門店の場合、正規リペアサービスよりも基本料金がお得で魅力的です。
納期の方も正規リペアサービスだと目安で約1~2ヶ月・または基本製品預かり後連絡となりますが、基本約2~3週間で納品してくれるので、便利で利用しやすくなっています。
依頼の際、注意点としては、ジェイエムウエストンの革靴は高度な技術で製造され、素材も自社タンナー(製革業者)による厳選された上質な天然皮革を使用しているため、良い評判と実績を持った優秀な修理専門店を選ぶ事が大切です。
ジェイエムウエストンの革靴を皮革製品修理専門店に修理・メンテナンス依頼するメリット
日本担当正規サービスより基本料金がお得で気軽に依頼できる
熟練した靴職人が在籍する修理専門店なら正規サービスと同質の仕上がりが可能になる
熟練し経験豊かな職人ならば作業内容も融通が利き優れた提案もしてくれるので良心的な対応
皮革製品修理専門店に修理・メンテナンスを依頼する場合なぜ優れた職人が在籍するお店を選ばなくてはいけないのか
ジェイエムウエストンに限らず、高品質な有名ブランドの革靴を修理・メンテナンスする場合は、必ず優れた技術を持った職人が在籍する修理店を選ぶ事がとても重要です。
なぜなら、皮革製品修理専門店はお店により在籍する職人の技術レベルが異なるため、技術や経験の浅い職人が作業を行うと、持ち込まれたバッグの状態を見極めることができず、作業・縫製の質が下がってしまい、満足する仕上がりにならないことが多い為です。
ジェイエムウエストン革靴の修理経験を豊富に持ち、優れた技術を備えた職人が作業を手掛ければ、劣化・傷んだ部分を購入時のように良好な状態を取り戻すことが可能になります。
ジェイエムウエストンの靴を正規サービス以外で修理したい場合優秀な技術を持つ皮革製品修理専門店の方がお得且つ安心
ジェイエムウエストンのようにオーダー靴製造の経験を豊富に持ち、自社タンナー(製革業者)による厳選された上質な天然皮革を素材に使用し、熟練した職人による丁寧な作業で仕上げられた革靴を、長年使用したことによる壊れた個所の修理・メンテナンスを行いたい場合、通常はジェイエムウエストン直営店や正規取り扱い店を通して正規リペアサービスに依頼する事になります。
ですが、料金や納期などもろもろの事情から、正規リペアサービス以外の依頼方法を探している方は、優秀な実績を持ち、経験値・技術の高い皮革製品修理専門店に依頼するのがおすすめです。
しかし、あくまでブランド正規の修理ではない事、修理店によって技術力に差があり、依頼先によっては仕上がりにバラツキがある為、良く調べた上で良質な修理店を見つける事が必須です。
依頼後、仕上がりに不満の出ないよう、優秀な信頼の置ける皮革製品修理専門店を選択し、長年愛用のジェイエムウエストン革靴を、良好なコンディションに復活させましょう。