古くから流行を常にリードし、才能に溢れるデザイナーを各分野で輩出しているファッション大国といえばフランスですが、各分野・アイテムに必ず優れたブランドが存在するフランスはシューズの分野でも優れた逸品を数多く送り出しています。
1908年に自己の工房を開いていた、優れた靴職人であるレミー・リシャールポンヴェールが、1919年旅行に訪れたアメリカでラバーで覆われたブーツに興味を示し持ち帰り、このブーツからラバーソールを使用した革靴のアイディアを思いつき、産地であるブラジルのパラ港から天然ラテックスを直輸入、オリジナル革靴「パラブーツ」の製造に乗り出します。
当時革靴の底材はレザーや木が主流だったのに対し、レミー・リシャールポンヴェールの製造したラバーのソールは革新的なアイディアで、堅牢で摩耗に強く、天候にも左右されにくい、さらに快適な履き心地のパラブーツは画期的なワークシューズとしてたちまち脚光を浴び、労働者や軍人・消防士や郵便配達人などハードに活動する職業人から愛用されるようになるのです。
パラブーツの大きな特徴は、ソールから一貫して自社で製造を行う高いクラフトマンシップと、独自のゴム合成法による高いクオリティのラバーソールを登山靴に用いられた製法の「ノルヴェイジャン製法」で仕上げた品質の高さにあります。
このオリジナル製法と独自開発のラバーソールによっていくつものモデルと組み合わせが可能、様々なデザインのシューズで快適な履き心地・耐久性を実現している点がパラブーツの魅力になっています。
中でもブランドの顔ともいえるスタンダードなデザインが特徴の「シャンボード」、1945年に誕生し、チロリアンシューズの名作として現在も高い人気を誇る名品「ミカエル」、乗馬ブーツからインスピレーションを得たフレンチデザインの代表作「ウイリアム」等が有名です。
パラブーツは創業当時の技術を現在も受け継ぎ、徹底した職人による手作業で世界で唯一の自社製造ラバーソール生産革靴ブランドとして、確固たる地位を築いているのです。
しかし、どんなに高い技術で製造された高品質な革靴も、その使用頻度の高さ故、普段からのこまめなケアは欠かすことができず、さらに損傷や破損、部品の外れなどが発生した場合は速やかに製造元の工房へ修理・メンテナンスを依頼する事が大切です。
修理・メンテナンスを施すことで、愛用の革靴は一生使い込める必需品となり、足元を支え続けます。
パラブーツの修理・メンテナンスは大阪にあるParabootリペア係が担当しており、受付は全国のパラブーツ直営店や正規取り扱い店舗でも受付が可能です。
また、もろもろの事情から近年数が増えている皮革製品修理専門店を利用するユーザーも多く存在し、人気があります。
ここでは、パラブーツを修理・メンテナンスする際の対応・料金・納期等について、Parabootリペア係と、皮革製品修理専門店の対応・料金・仕上がりの違いについて紹介して行きます。
現在パラブーツの革靴をご愛用の方々、これから購入を検討中の方にも有力な情報がありますので、是非この機会にお読み下さい。
Contents
パラブーツの靴を修理・メンテナンスする目安について
上質な天然皮革を素材に採用し、独自技術で開発した唯一無二のラバーソールを組み合わせ、熟練した技術を持つ靴職人により製造されたパラブーツの靴は、毎日使用することで経年劣化等により年数が経つと、劣化による損傷・また使用している部品も破損や傷みが生じてきます。
革靴の場合、主に修理が必要になる箇所はソール（底材）・ヒール（踵）部分の摩耗や損傷、革素材の傷みなどです。
パラブーツの靴は長期に渡る着用に耐えうることを想定して製造されており、日常使用する際のお手入れも重要ですが、購入から数年経過し、傷みや破損・擦れなどが生じた際については、修理・メンテナンスの検討が必要です。
パラブーツの正規メンテナンスサービスについて
パラブーツでは、製品に対する様々なアフターサービス・修理のため、リペア係を設けており、所有しているユーザーが安心して使い続けることができるよう対応しています。
リペア係では本社の工房と同じ優れた技術を持った専属職人が、純正の素材を使用し丁寧且つ信頼の置ける作業で修理・メンテナンスを行います。
受付はパラブーツ直営店・全国の製品取扱店で行っており、また公式ネットサイトからも申し込みが可能です。
正式な料金・納期は修理・修理個所・モデル種類によって使用する部材や作業工程が異なるため、基本製品預かり後の連絡となります。
しかし、パラブーツ公式サイトでは、各部修理料金を一部ですが公開しているので、ここではパラブーツ・正規サービスでの主な修理料金を見てみましょう。
| パラブーツ修理可能箇所 | リペア係修理料金（概算・目安） |
|---|---|
| オールソール交換 | 24,200円 |
| マリンソール交換 | 14,300円 |
| ヒール交換 | 9,350円 |
| 中敷交換 | 3,850円 |
| タグ交換 | 6,600円 |
| カウンターライニング | 6,050円～ |
| 広範囲カウンターライニング | 8,800円～ |
| サイドライニング | 1,650円～ |
| その他 | 要見積り |
このような料金体系になっており、上記基本修理に付随して追加料金が発生する場合は別途見積りの上、了承後に作業開始となります。
納期については修理箇所にもよりますが、目安が約2週間から2ヶ月以上と幅がありますので、パラブーツの革靴を正規サービスに修理・メンテナンス依頼する場合は、料金・納期共に余裕を持って依頼しましょう。
直接受付窓口に相談したい場合
Parabootリペア係 住所：大阪府大阪市中央区南船場4丁目6－15 TEL：06-6251-1125 またはパラブーツ公式サイト・修理に関するお問い合わせから必要事項記入の上Eメールで問い合わせ
：基本全国のパラブーツ直営店・全国の製品取扱店が正式窓口
正規サービスより気軽に相談でき納期が早く料金もお得な皮革製品修理専門店
パラブーツの革靴を修理・メンテナンスしたい場合、正規サービスは基本製品を預かり後見積りになり料金が高額・納期も長くなるなどもろもろの理由から、他の依頼方法を探しているユーザーも多く、そういった場合は優秀で実績のある皮革製品修理専門店に依頼するのがおすすめです。
皮革製品修理専門店へ修理・メンテナンス依頼するメリットは、料金が正規サービスよりお得な事、修理内容について融通が利く事、納期も早めに仕上がる事が挙げられます。
逆にデメリットは、あくまでブランド正規の修理ではない事、修理店によって技術力に差があり、依頼先によっては仕上がりにバラツキがあることが難点です。
修理専門店によって料金はバラつきがありますが、修理・メンテナンスの料金平均相場を見てみます。
| パラブーツ修理可能箇所 | 皮革製品修理専門店料金（概算・目安） |
|---|---|
| オールソール交換 | 12,100円～（概算・目安） |
| ヒール交換 | 3,740円～（概算・目安） |
| 中敷交換 | 2,200円～（概算・目安） |
| カウンターライニング | 3,300円～（概算・目安） |
| その他 | 応相談・要見積り |
このような料金設定で、皮革製品修理専門店の場合、箇所ごとの基本料金が正規サービス料金よりお得で魅力的です。
納期の方も正規サービスだと修理箇所によって目安が約2週間から2ヶ月以上となりますが、基本約3～4週間で納品してくれるので、便利で利用しやすくなっています。
依頼の際、注意点としては、パラブーツの革靴は高度な技術で製造され、素材も上質な天然皮革・オリジナル素材のラバーソールを使用しているため、良い評判と実績を持った優秀な修理専門店を選ぶ事が大切です。
皮革製品修理専門店に修理・メンテナンスを依頼する場合優れた職人が在籍するお店を選ばなくてはいけない理由
パラブーツに限らず、有名ブランドの革靴を修理・メンテナンスする場合は、必ず優れた技術を持った職人が在籍する修理店を選ぶ事がとても重要になります。
なぜなら、皮革製品修理専門店はお店により在籍する職人の技術レベルが異なるため、技術や経験の浅い職人が作業を行うと、持ち込まれたバッグの状態を見極めることができず、作業・縫製の質が下がってしまい、満足する仕上がりにならないことが多い為です。
パラブーツ製革靴の修理経験を豊富に持ち、優れた技術を備えた職人が作業を手掛ければ、劣化・傷んだ部分を購入時のような良好な状態に取り戻すことが可能です。
パラブーツの靴を正規サービス以外で修理したい場合優秀な技術を持つ皮革製品修理専門店の方がお得でおすすめ
パラブーツのような素材に上質な天然皮革等や独自製造・開発のラバーソールを使用し、熟練した職人によって高品質に仕上げられた革靴を、長年着用したことで壊れた個所の修理・メンテナンスしたい場合、通常は全国の直営店や正規品取り扱い店に依頼する事になります。
ですが、料金や納期などもろもろの事情から、正規サービス以外の依頼方法を探している方は、優秀な実績を持ち、経験値・技術の高い皮革製品修理専門店に依頼するのがおすすめです。
しかし、あくまでブランド正規の修理ではない事、修理店によって技術力に差があり、依頼先によっては仕上がりにバラツキがある為、良く調べた上で良質な修理店を見つける事が肝心です。
依頼後、仕上がりに不満の出ないよう、優秀な信頼の置ける皮革製品修理専門店を選択し、愛用のパラブーツ革靴を、良好なコンディションに復活させましょう。
