革靴の製造といえば、イギリス・イタリア・アメリカ・日本など優秀な靴職人が多く存在する国々が有名ですが、アジアにも日本以外でも世界的な評価を得ている国が存在するのです。
中でもインドネシアはオランダの植民地であった過去の歴史から、軍用を主として革靴の製造が盛んで、現在も多くの靴職人が働いています。
特に1919年、当時オランダの植民地だったインドネシアで創業された「フォルトゥナ社」が一流の革靴ブランドとして評価の高い「ジャランスリウァヤ」の製造元として良く知られています。
フォルトゥナ社は、創業当初他国軍用ミリタリーブーツの製造でスタートし、その後独立戦争を経てインドネシア共和国として国が独立を果たすと、民生用革靴の製造をメインに業績を伸ばしました。
そんなフォルトゥナ社の、1970年代に手掛けた民生用サンダルがインドネシア国内で大ヒットを記録、これに気を得てデッキシューズやドライビングシューズ等を展開し、本格的にグローバル展開を始めます。
そして1990年代に入ると、当時の社長と生産管理業務を行っていたルディ・スパーマンは紳士革靴の本場イギリスへ留学、革靴製造の聖地ノーザンプトンで修業を積み、現在「ジャランスリウァヤ」ブランドの代名詞となるハンドソーンウェルテッド製法を取得します。
2003年に満を持してハンドソーンウェルテッド製法を用いたオリジナルブランド「ジャランスリウァヤ」を発表、その品質の高さとコストパフォーマンスが注目され、世界的にヒットを飛ばし一躍世界的革靴ブランドとして認められるのです。
ジャランスリウァヤ革靴の大きな魅力は、現在世界中で高い品質と生産性が認知されている「グッドイヤーウェルテッド製法」の基礎である「ハンドソーンウェルテッド製法」により、高品質を保ちながら大幅なコストカットに成功、製造工程はほぼ全て職人の手でありながら、大掛かりな機械の導入に頼らず、コストを抑え良質な製品を格安な価格で提供している点にあります。
中でもブランドのメインラインとなるプレーントゥシューズ「98348 BLACK HIGH SHINE」、革靴の基本定番モデルローファー「98589」、上質な天然皮革を職人の技術で美しいシルエットに仕上げたサイドゴアブーツ「98756」等が良く知られています。
厳選された高級天然皮革を素材とし、熟練した職人芸で独自のハンドソーンウェルテッド製法により製造されたジャランスリウァヤの革靴ですが、どんなに高い技術で製造された高品質な革靴も、その使用頻度の高さ故、普段からのこまめなケアは欠かすことができず、さらに損傷や破損、部品の外れなどが発生した場合は速やかに製造元の工房へ修理・メンテナンスを依頼する事が大切です。
修理・メンテナンスを施すことで、愛用の革靴は一生使い込める必需品となり、足元を支え続けます。
現在ジャランスリウァヤの修理・メンテナンスは日本正規販売代理店である株式会社GMTが担当しており、受付はGMT公式オンラインショップサイト・またはジャランスリウァヤ直営店・全国の正規販売店で行っています。
また、もろもろの事情から近年数が増えている皮革製品修理専門店を利用するユーザーも多く存在し、人気があります。
ここでは、ジャランスリウァヤの革靴を修理・メンテナンスする際の対応・料金・納期等について日本担当正規サービスと皮革製品修理専門店の対応・料金・仕上がりの違いについて紹介して行きます。
現在ジャランスリウァヤの革靴をご愛用の方々、これから購入を検討中の方にも有力な情報がありますので、是非この機会にお読み下さい。
Contents
ジャランスリウァヤの靴を修理・メンテナンスする目安や内容について
厳選された高級天然皮革を素材とし、熟練した職人芸で独自のハンドソーンウェルテッド製法により製造された、ジャランスリウァヤの靴は、毎日使用することで経年劣化等により年数が経つと、劣化による損傷・また使用している部品も破損や傷みが生じてきます。
革靴の場合、主に修理が必要になる箇所はソール(底材)・ヒール(踵)部分の摩耗や損傷、革素材の傷みなどです。
ジャランスリウァヤの靴は長年に渡る使用に耐えることを想定して製造されており、日常使用する際のお手入れも重要ですが、購入から数年経過し、傷みや破損・擦れなどが生じた際については、修理・メンテナンスが必要になります。
ジャランスリウァヤ革靴の正規メンテナンスサービスについて
フォルトゥナ社ではジャランスリウァヤ製品に対する様々なアフターサービス・修理のためリペアサービスを設けており、所有しているユーザーが安心して使い続けることが可能な体制を取っています。
ジャランスリウァヤ革靴のリペアサービスは正規製品については、本社の工房と同じ優れた技術を持った専属職人が、本国から用意した純正の部材を使用し、丁寧且つ信頼の置ける作業で修理・リペアを行う形です。
日本では日本正規販売代理店である株式会社GMTが担当、作業を行っています。
ジャランスリウァヤの修理・メンテナンスはトリッカーズ公式オンラインショップサイトにて、Eメールでの質問・問い合わせや修理の申し込みができるようになっています。
ちなみに電話での問い合わせは受付していませんので、注意が必要です。
また、公式サイトでは修理料金の一部と概算納期を掲載していますのでここでは、ジャランスリウァヤ・リペアサービスの修理・リペア料金の目安を一部ですが、見てみましょう。
| ジャランスリウァヤ修理可能箇所 | 正規リペアサービス修理料金(概算・目安) |
|---|---|
| ダイナイトソール交換 | 25,300円~ |
| レザーソール交換 | 24,200円~ |
| ラバーソール交換 | 25,300円~ |
| ハーフラバー | 4,620円~ |
| リフト(かかと)交換 | 4,620円~ |
| つま先補修 | 3,630円~ |
| かかとライニング補修 | 6,050円~ |
| シューソック交換 | 3,300円~ |
| その他 | 要見積り |
このような目安料金になっておりますが、基本はあくまで製品預かり後見積り確定次第の連絡になります。
さらに納期は通常見積・作業込みでで約2週間~1ヶ月半を見ていますが、交換部品が日本担当サービスに無く、フォルトゥナ本社から取り寄せ・また特殊修理の場合は、納期がかなり長くなりますので、ジャランスリウァヤの革靴を正規サービスで修理・リペアに出す場合は、予算・納期に十分な余裕を持った方が無難です。
内容を直接正規サービスへ問い合わせしたい場合
日本正規サービスGMT公式サイト・お問い合わせ欄に必要事項記入の上、Eメールで問い合わせ・TEL確認は不可・またジャランスリウァヤ直営店や正規販売店でも問い合わせ可能( 公式サイト・Eメール問い合わせ受付時間:10:00~18:00 土日祝日休み)
株式会社GMT公式オンラインショップサイト・リペアサービス修理申し込み欄に必要事項記入の上、Eメールで申し込み・元払いでGMTリペアサービスへ製品を郵送・正式見積り確定・承認後作業スタート、完成品は郵送にて自宅へ発送
修理品発送先:株式会社GMTリペアサービス 住所:東京都渋谷区西原3-5-1 赤羽ビル 1F GMT FACTORY LABO TEL:070-2484-3298(但し電話問い合わせは不可なので注意)
:ジャランスリウァヤ直営店や正規販売店でも受付可能(対応は店舗による)
出典:株式会社GMT公式サイト・リペアサービス/修理申し込み
正規サービスより依頼がしやすく料金もお得な皮革製品修理専門店とは
ジャランスリウァヤの革靴を修理・リペアしたい場合、正規サービスは料金が高額・納期も長くなるなど、もろもろの理由から、他の依頼方法を探しているユーザーもおり、そういった際には優秀で実績のある皮革製品修理専門店に依頼すると良いです。
皮革製品修理専門店へ修理・リペアを依頼するメリットは料金が正規サービスよりお得な事、修理内容について融通が利く事、納期も早めに仕上がる事が挙げられます。
逆にデメリットは、あくまでブランド正規の修理ではない事、修理店によって技術力に差があり、依頼先によっては仕上がりにバラツキがあることが難点です。
修理専門店によって料金はバラつきがありますが、修理・リペアの概算料金相場を見てみましょう。
| ジャランスリウァヤ修理可能箇所 | 皮革製品修理専門店修理料金(概算・目安) |
|---|---|
| ダイナイトソール交換 | 14,300円~(概算・目安) |
| レザーソール交換 | 13,200円~(概算・目安) |
| ラバーソール交換 | 17,600円~(概算・目安) |
| ハーフラバー | 2,970円~(概算・目安) |
| リフト(かかと)交換 | 3,740円~(概算・目安) |
| つま先補修 | 2,750円~(概算・目安) |
| その他 | 応相談・要見積り |
このような概算料金設定で正規サービスの目安料金よりも、皮革製品修理専門店の場合概算基本料金設定がお得で魅力的です。
納期の方も正規サービスだと最速で約2週間~1ヶ月半のところを、基本2~3週間で納品してくれるので、便利で利用しやすくなっています。
依頼の際、注意点としては、ジャランスリウァヤの革靴は熟練した職人による非常に高度な技術で製造され、素材も厳選された上質な天然皮革を使用しているため、良い評判と実績を持った優秀な修理専門店を選ぶ事が大切です。
皮革製品修理専門店を利用する場合優れた職人が在籍するお店を選ばなくてはいけない理由
ジャランスリウァヤに限らず、有名ブランドの革靴を修理・リペアする場合は、必ず優れた技術を持った職人が在籍する修理店を選ぶ事がとても重要になります。
なぜなら、皮革製品修理専門店はお店により在籍する職人の技術レベルが異なるため、技術や経験の浅い職人が作業を行うと、持ち込まれた製品の状態を正しく見極めることができず、作業・縫製の質が下がってしまい、満足する仕上がりにならないことが多い為です。
ジャランスリウァヤ革靴製品の修理・リペア経験を豊富に持ち、優れた技術を備えた職人が作業を手掛ければ、劣化・傷んだ部分を購入時のような良好な状態に取り戻すことが可能です。
そのため、皮革製品修理専門店の情報をできる限り集めて、さらにお店の口コミや実際に職人に相談をして、信頼できるお店かどうか見極めることが必要になります。
ジャランスリウァヤの革靴を正規サービス以外で修理・リペアしたい場合優秀な実績を持つ皮革製品修理専門店の方がお得
ジャランスリウァヤのような厳選された上質な天然皮革を素材に使用し、熟練した優秀な職人の手によって高品質に仕上げられた革靴の、長年の使用で壊れた個所などを修理・リペアしたい場合、通常は日本正規代理店GMT公式サイトやジャランスリウァヤ直営店・正規販売店を通して、日本担当正規サービス・株式会社GMTリペア部門に依頼する事になります。
ですが、料金や納期などもろもろの事情から正規サービス以外の依頼方法を探している方は、優秀な実績を持ち、経験値・技術の高い皮革製品修理専門店に依頼するのがおすすめです。
しかし、あくまでブランド正規の修理ではない事、修理店によって技術力に差があり、依頼先によっては仕上がりにバラツキがある為、良く調べた上で良質な修理店を見つける事が必須です。
依頼後、仕上がりに不満の出ないよう、優秀な信頼の置ける皮革製品修理専門店を選択し、自宅に眠っている愛用のジャランスリウァヤ革靴を、購入時のように美しくリニューアルしましょう。