海外一流ブランドバッグというと、ファッション大国として世界をリードするフランス・イタリアに注目が行きがちですが、ヨーロッパには一流の皮革加工職人が多数おり、優れたバッグを送り出している国がまだまだ存在します。
西ヨーロッパに位置する19世紀にネーデルラント連合王国から独立した小国、ベルギーは皮革加工や繊維工業が盛んで優秀な皮革加工職人が存在し、古くから旅行鞄やバッグ類の製造が行われてきました。
1830年のベルギー王国建国とほぼ同時期、1839年にベルギー・ブリュッセルで有能なトランク職人、シャルル・デルヴォーが小さな工房を開いた事が、現在も世界的一流バッグブランドとして愛好者の多い、デルヴォーの始まりです。
創業当初から高い品質を誇る旅行用トランクの製造で高い評価を得ていたデルヴォーは、堅調に事業を拡大、当時発達していた鉄道網による旅行需要の拡大にいち早く目を付け、世界最古のファインレザーを使用した女性用ハンドバッグを開発、さらに革製ハンドバッグの意匠登録を行い、ヨーロッパ中の注目を集めます。
1883年にはベルギー王室御用達ブランドとして認められ、ヨーロッパ随一のレザーバッグ製造ブランドとして名声を獲得します。
そして1900年代に入り、デルヴォーはオートクチュールの基本を確立し、シーズンごとに新作発表会を開催、数々のヒット製品を生み出していくのです。
デルヴォーの名前が世界中に注目されたきっかけは、1958年にブリュッセルで開かれた万国博覧会の為に、ブランドのアイコンとして君臨する名作「ブリヨン」を発表、上質な素材と気品に溢れたデザインを持ったこのバッグは世界中から称賛の声で迎えられ、以後進化と成熟を遂げながら、現在もブランドを象徴するハンドバッグとして愛用されています。
現在も職人による作業で丁寧に仕上げられているデルヴォーのバッグは、どれも代々受け継いで使用できる逸品ぞろいで、特にブランドのアイコンとして知られるハンドバッグ「ブリヨン」、シックなデザインに格調高い仕上げを施した「タンペート」、後に「マダム」としてリニューアルされる古典的なショルダーバッグの銘品「マロニエ」などが有名です。
優れた職人による独自の素材加工・縫製技術、他ブランドにはない魅力を持つデザインのデルヴォー・バッグコレクションですが、デルヴォーのバッグは上質な天然皮革や、厳選された繊維素材等が採用されているため、雨や水分が付着した場合は乾いた柔らかい布でふき取るなど、日常のお手入れも大切です。
一度手に入れると使い込むほど味が出て愛着の湧く、デルヴォーのバッグは長く良好なコンディションで使い続けるため、壊れたり傷みが生じた場合正規ブティックに持ち込み、リペアサービスを受けることができます。
また、もろもろの事情から正規リペアサービスを利用しない人もおり、優秀な技術を持ったバッグ・皮革製品修理専門店に持ち込む人も多いです。
ここでは、デルヴォーのバッグについて、修理に対する正規サービスとバッグ・皮革製品修理専門店の対応に違いを紹介します。
お手持ちのデルヴォー・バッグコレクションを修理・リペアすることをお考えの方は、この機会に是非読んでみてください。
Contents
デルヴォーのバッグは購入後どの位使い込んだら修理・リペアが必要
上質な天然皮革や厳選された繊維素材等を採用し、芸術的な技術を持つ熟練した職人により製造されたデルヴォーのバッグは、毎日使用することで経年劣化や負荷の程度により年数が経つと、劣化による損傷・また使用している金具類も破損や傷みが生じてきます。
バッグの場合、主に経年劣化・傷みの生じやすい箇所は、持ち手・底部・ジョイント金具部品などです。
このような場合は傷みのある箇所をリペアすることになりますが、破れの場合は縫製のし直し、革部分のパーツ劣化・破損の場合はパーツを交換、金具パーツ類の損傷・劣化の場合は金具パーツを交換します。
デルヴォーのバッグは全て定期的なメンテナンスを施しながら、末永く使用することを想定して製造されており、日常使用する際のお手入れも重要ですが、購入から数年経過し、傷みや破損・擦れなどが生じたバッグについては、修理・リペアの検討が必要です。
デルヴォーのバッグ正規メンテナンスサービスとは
デルヴォーではは製品に対する様々なケアのためアフターサービスを設けており、所有しているユーザーが安心して使い続けることが可能な体制を取っています。
正規アフターサービスは本物であることが確認できた製品については、ベルギー本社の工房と同じ優れた技術を持った専属職人が、本国から用意した純正の部材を使用し、丁寧且つ信頼の置ける作業で修理・リペアを行う形です。
デルヴォーのメンテナンスは対外的に明確な料金を提示しておらず、基本は受付窓口である全国の正規輸入販売代理店が製品をいったん預かり、見積りを出した後に作業を進める形になっています。
料金は修理・リペア個所・モデル種類によって使用する部材や作業工程が異なるため、製品預かり後の連絡となります。
また、納期に関しても製品預かり後の連絡となり、ベルギー本社からの部品取り寄せや特殊修理の場合にはかなり長くかかりますので、デルヴォーのバッグを正規サービスに修理・リペアに出す場合、予算・納期に関しては余裕を持った方が良いでしょう。
正規サービスへデルヴォーのバッグを修理・リペア依頼するメリット
- 日本担当正規サービスへ製品を預けるため安心感が高い
- 納期・料金は製品預かり後連絡となり、部品が日本正規サービスに無く、ベルギー本社から取り寄せ・または特殊修理になる場合、納期が長くなる
- 作業内容が特殊修理・部品がベルギーから取り寄せになる場合、見積り料金が高額の可能性あり
内容を直接正規サービスへ相談したい場合
デルヴォー・アフターサービス:公式ホームページ問い合わせフォームに必要情報を入力し、Eメールでの問い合わせ TELでの問い合わせについては全国のデルヴォー正規ブティックが窓口となる
:受付はあくまで全国デルヴォー正規ブティックが窓口
正規サービスより依頼がしやすく料金もお得なバッグ修理専門店
デルヴォーのバッグを修理・リペアしたい場合、正規サービスは製品を預かり後見積りになり料金が高額・納期も長くなるなどの理由から、他の依頼方法を探しているユーザーもおり、そういった際には優秀で実績のあるバッグ修理専門店に依頼すると良いです。
バッグ修理専門店へ修理・リペアを依頼するメリットは料金が正規サービスよりお得な事、修理内容について融通が利く事、納期も早めに仕上がる事が挙げられます。
逆にデメリットは、あくまでブランド正規の修理ではない事、修理店によって技術力に差があり、依頼先によっては仕上がりにバラツキがあることが難点です。
修理専門店によって料金はバラつきがありますが、デルヴォーバッグの修理・リペア料金平均相場を見てみましょう。
デルヴォーバッグ修理可能箇所 | 修理・リペア料金(概算) |
---|---|
スライダー交換 | 5,000円~(概算) |
ファスナー交換 | 14,000円~(概算) |
パイピング交換(全周) | 24,200円~(概算) |
ハンドル(2本)交換 | 20,000円~(概算) |
ライニング(内張り)交換 | 22,000円~(概算) |
その他 | 応相談・要見積り |
このような料金設定で、正規サービスの対応は全て見積りなので料金がすぐ分かりませんが、バッグ修理専門店の場合、箇所ごとに概算の基本料金が設定されており魅力的です。
納期の方も正規サービスだと製品預かり後連絡となるところを、基本約3~4週間で納品してくれるので便利で利用しやすくなっています。
依頼の際、注意点としては、デルヴォーのバッグは非常に高度な技術で製造され、素材も厳選された天然皮革・厳選された繊維素材等を使用しているため、良い評判と実績を持った優秀な修理専門店を選ぶ事が重要です。
バッグ修理専門店を利用する場合優れた職人が在籍するお店を選ばなくてはいけない理由
デルヴォーに限らず、有名ブランドのバッグ類を修理・リペアする場合は、必ず優れた技術を持った職人が在籍する修理店を選ぶ事がとても重要になります。
大きな理由としては、バッグ修理専門店はお店により在籍する職人の技術レベルが異なるため、技術や経験の浅い職人が作業を行うと、持ち込まれたバッグの状態を見極めることができず、作業・縫製の質が下がってしまい、満足する仕上がりにならないことが多い為です。
デルヴォーのバッグ修理・リペア経験を豊富に持ち、優れた技術を備えた職人が作業を手掛ければ、劣化・傷んだ部分を購入時のような良好な状態に取り戻すことが可能です。
そのため、バッグ修理店の情報をできる限り集めて、さらにお店の口コミや実際に職人に相談をして、信頼できるお店かどうか見極めることが大切になります。
デルヴォーのバッグをバッグ修理専門店に修理・リペア依頼するメリットは
- 正規サービスよりも料金がお得・納期も早い
- デルヴォーのバッグを修理・リペアした経験が豊富で技術の高い職人が担当すれば高品質な仕上がりが期待できる
- 経験豊かな職人ならば細かい点まで相談でき優れた提案もしてくれるので良心的な対応
おすすめしたい、ブランドバッグ修理専門店2選
お伝えしたように、修理専門店では正規サービスよりも費用を抑えたる事ができます。また手元に戻ってくる期間も早いです。
メンテナンス料金を抑えたい人や急ぎという人は、修理専門店への依頼がおすすめです。
ここでは、技術が高く費用を抑えられ納期も早めなブランドバッグ修理専門店を2選紹介させて頂きま
す。
創業60年を超える(リナビス)
リナビスは創業60年を超える宅配クリーニング専門店です。
衣類や布団のクリーニングも行っていますが、その技術を生かしブランドバッグのメンテナンスも行っています。
こんな事でお困りの方におすすめ
- シミや汚れ・色移り
- キズ・剥げ・破れ・日焼け
- 金具やファスナーなどの破損や劣化
選ばれる4つのポイント
- 分かりやすい料金プラン
- 熟練職人による高品質なメンテナンス
- 4,000件以上の実績
- カラーチェンジや修理にも対応
創業から60年の歴史と、熟練した職人がひとつひとつ丁寧に手作業でメンテナンスしてくれます。
「バッグ・鞄コース」「靴コース」「財布・小物コース」など、各コースごとに分かれておち料金表が分かりやすいのでまずはチェックしてみてください。
修理専門店 REPAIR-SHOP HIRAISHIYA
REPAIR-SHOP HIRAISHIYAは創業80年を超えるブランドバッグ財布の修理専門店です。
様々なブランド品の修復を行っていますが、ルイヴィトンの修理では修理業界で1番の実績があります。
こんな事でお困りの方におすすめ
- 色落ちや色抜け(染め直し補色)
- ほつれや破損
- 染みや汚れ
選ばれる3つのポイント
- 専門修復師が在籍
- ブランドバッグ・財布に特化した修理専門店
- 事前に無料カウンセリングが可能
鞄を送る事前に無料カウンセリングが受けれるので、おおよその料金が分かり安心できます。
また、日々実績が投稿されているので、どのくらいのメンテナンスを行ってもらえるのかイメージしやすいです。
デルヴォーのバッグを修理・リペアしたい場合正規サービスより優秀な実績を持つバッグ修理専門店の方がお得で依頼しやすく安心
デルヴォーのように厳選された上質な天然皮革や、厳選された繊維素材等を使用し、熟練した職人の手によって丁寧且つ高品質に仕上げられたバッグの、長年の使用により壊れた個所などを修理・リペアしたい場合、通常は正規取り扱いブティックを通して正規アフターサービスに依頼する事になります。
ですが、料金や納期などもろもろの事情から正規サービス以外の依頼方法を探している方は、優秀な実績を持ち、経験値・技術の高いバッグ修理専門店に依頼するのがおすすめです。
しかし、あくまでブランド正規の修理ではない事、修理店によって技術力に差があり、依頼先によっては仕上がりにバラツキがある為、良く調べた上で良質な修理店を見つける事が肝心です。
依頼後、仕上がりに不満の出ないよう、優秀な信頼の置けるバッグ修理専門店を選択し、愛用のデルヴォー・バッグコレクションを、購入時のように美しくリニューアルしましょう。