ヨーロッパ中央に位置し、建築や芸術に独自の文化を持つ国がドイツですが、1919年に創立され1933年にナチスの手で閉校に追い込まれるまで、先鋭的な活動によりモダニズム建築の様式を確立した重要な施設が「バウハウス」です。
バウハウスは多くの優秀な建築家を世に送り出し、現在も建築様式としてその美学は受け継がれています。
ドイツで1972年にバウハウスの精神に魅了されたデザイナー、アクセル・ブロッホイザーが創立した家具製造メーカーが「テクタ」です。
テクタはバウハウスが提唱した思想・哲学・機能美による家具作りを継承し、バウハウスで学んだデザイナー、マルセル・ブロイヤーやアリソン・スミッソン、ジャン・プルーヴェ、ステファン・ヴェヴェルカ等の逸材を招聘し、バウハウスの哲学を現代に蘇らせた革新的な家具を生み出してきました。
テクタはテーブルや照明・家具等、生活に密着したインテリアをバウハウスの美学で表現、特に椅子アイテムは独自のデザイン発想を存分に発揮した「カンチレバーチェア」を始め、木製椅子やスタッキングチェアなど数多くの銘品を世に送り出しています。
特に12本のスチールパイプを曲げることで椅子のフレームとした、シンプル且つスマートなチェア「カンチレバーチェア」や、同じく素材にスチールパイプを組み合わせ、機能的な椅子に仕上げた折り畳みチェア「ワシリーチェア(フォールディングチェア)」等が有名です。
テクタの最大の魅力は、バウハウスが提唱する「無駄を排除し、シンプル且つ実用的である事」を継承し、無駄の一切無いシンプルでいながら、独自のスタイルを持ち耐久性の高い実用的な家具である事を実現している事です。
適切なメンテナンスとお手入れを施せば、まさに一生モノとして使用できるテクタの椅子ですが、経年劣化や使用状況によって傷みや劣化が生じる事は避けることができません。
そこでテクタでは修理・メンテナンス部門を設けており、技能資格を持つ職人が丁寧且つ確実な作業でアフターサービスを行っています。
通常、テクタの椅子については日本総代理店「アクタス」店舗またはテクタ公式サイトを通じて依頼する形になりますが、近年は優秀な技術を持つ職人が在籍する家具修理専門店が増えており、そちらに依頼する人も増加しています。
ここでは、テクタの椅子修理・メンテナンスについて、テクタ正規サービスと優秀な実績を持つ家具修理専門店の作業内容・料金・納期等の比較を紹介しますので、テクタの椅子を愛用している方は、是非この機会に読んでみてください。
Contents
テクタの椅子正規修理・メンテナンスサービス作業内容・料金・納期の目安について
ドイツの優れた家具製造技術と現代建築に多大なる影響を及ぼした芸術集団学校、バウハウスの意思を受け継ぎ製造されたテクタの椅子ですが、テクタはユーザーへのアフターサービスやメンテナンスのため、修理部門を設けており、現在は全国の日本総代理店を窓口として、アフターサービス・修理・メンテナンスを提供しています。
修理・メンテナンスについては、日本総代理店「アクタス」店舗またはテクタ公式サイトが窓口となり、正規修理メンテナンス部門が熟練した職人による入念な作業を行っています。
椅子の他にも家具やテーブルも受け付けており、テクタ製品についての総合メンテナンスを担当しています。
料金・納期等については基本全て製品を預かり後、見積りを行い金額については後日連絡・金額了承後に作業が決定する形です。
ですが、テクタ公式サイトには一部ですが日本総代理店「アクタス」修理料金の目安が掲載されていますので、参考にしてみる事にしましょう。
| テクタ椅子修理可能箇所 | 正規修理料金(概算・目安) |
|---|---|
| 椅子の高さ調節カット(一脚) | 9,900円~ |
| 椅子の背と座の張替や交換(一脚・張地代別) | 22,000円~ |
| 椅子の座面張替(一脚・張地代別) | 11,000円~ |
| 椅子のぐらつき修理(一脚) | 14,300円~ |
| その他 | 要見積り |
このような目安料金(あくまで一部)となっており、基本は全て製品を預かり後、見積りを行い金額については後日連絡になっています。
また、納期については見積り金額決定連絡となっていますので、テクタの椅子を正規サービスに修理メンテナンス依頼する場合は、予算・納期共に余裕を見てお願いする事が重要です。
直接内容を問い合わせしたい場合
基全国最寄りの日本総代理店「アクタス」店舗に問い合わせ・一例:アクタス・青山店 住所:東京都港区北青山2-12-28 1F TEL:0120-879-230(10:00~18:00までは本社 総合受付窓口(コンタクトセンター)へ繋がる 営業時間:11:00~19:00 不定休
またテクタ公式サイト(日本正規販売店「アクタス」サイト)修理サービス・お問い合わせ欄に必要事項記入の上Eメールで問い合わせ
出典:テクタ公式サイト(日本正規販売店「アクタス」サイト)修理サービス・お問い合わせ
テクタの椅子を家具修理専門店に依頼した場合の料金・納期は?
ドイツの優れた家具製造技術と現代建築に多大なる影響を及ぼした芸術集団学校、バウハウスの意思を受け継ぎ製造されたテクタの椅子ですが、修理・メンテナンスについては日本総代理店「アクタス」店舗またはテクタ公式サイトが窓口となり、正規修理メンテナンス部門が作業を担当しています。
しかし、近年は優秀な技術を持つ職人を配した家具修理専門店が増えており、予算や納期など、もろもろの事情で正規サービス以外の依頼法を考えている人は、家具修理専門店にお願いするのもおすすめの方法です。
テクタの椅子を家具修理専門店へ依頼するメリットは、料金がお得になる事・納期もある程度の目安が示されており、正規サービスよりも早い事などが挙げられます。
逆にデメリットとしては、あくまで純正素材を使用した正規修理ではない事、修理専門店の数が多く、依頼する修理店によって仕上がりにバラツキがある事が難点です。
ここでは、テクタの椅子・家具修理専門店の修理目安となる料金相場を見てみましょう。
| テクタ椅子修理可能箇所 | 家具修理専門店修理料金(概算・目安) |
|---|---|
| 椅子の高さ調節カット(一脚) | 5,000円~(概算・目安) |
| 椅子の背と座の張替や交換(一脚・張地代別) | 10,000円~(概算・目安) |
| 椅子の座面張替(一脚・張地代別) | 5,000円~(概算・目安) |
| 椅子のぐらつき修理(一脚) | 4,000円~(概算・目安) |
| その他 | 応相談・要見積り |
このような料金相場で、家具修理専門店の場合基本料金設定の目安が正規サービスよりもお得で、依頼がしやすくなっています。
納期も正規サービスの場合、製品預かり後見積り金額決定後に連絡となりますが、家具修理専門店の場合は約1ヶ月程度が目安です。
テクタの椅子を家具修理専門店に依頼する場合の注意点
家具修理専門店はお店の数が近年増加しており、修理店に在籍する職人の技術によって仕上がりに差がある事が多く、慎重に修理店を選択する必要があります。
主な理由として、経験の浅い・また技術力の低い職人が作業を手掛けてしまうと、製品の状態を的確に見極めることができず、満足のいかない仕上がりにならないことが多々見受けられる事です。
特にテクタ椅子アイテムの場合、使用している素材や組み立て・構造についてもオリジナルの技術が施されている為、担当する職人には高い技能・経験が求められます。
そのため、テクタ椅子アイテムの修理経験を豊富に持ち、熟練した高い技術を持つ職人が在籍する修理店を探し当てることが重要です。
できる限り、修理専門店に在籍している職人の力量など情報をできる限り集めて慎重に検討し、できれば来店時に担当する職人と直接面談を行い、作業内容を細かく確かめておくことが大切です。
テクタの椅子を修理・メンテナンス依頼する際の要点まとめ
優れた建築技術・独自の思想を持つバウハウスの理念を継承し、スチールパイプを曲げることで椅子のフレームを創り出す独創的なフォルムが印象的な、「カンチレバーチェア」等が有名なテクタの椅子ですが、高い耐久性を誇るテクタの椅子でも、使用の状況・経年劣化による傷み・破損等のトラブルは避けることができず、日常のお手入れはもちろん、定期的に修理・メンテナンスを施すことが必要です。
トラブルが生じた場合、通常は全国の日本総代理店「アクタス」店舗に依頼して正規サービスが作業を担当する事になります。
しかし、正規サービスの場合、納期・料金が見積りになり事前に分からない・また高額になる例が多いなどの理由から、あえて正規サービス以外に優秀な技術・実績を持つ家具修理専門店を利用する人も多いです。
家具修理専門店は納期の早さ・お得な作業料金などメリットが高いですが、優秀な職人が在籍する修理店を選択しないと、満足のいかない仕上がりになる可能性が高くなります。
それぞれの長所・短所をきちんと踏まえた上で、要望に沿った修理専門店を選択、十分納得した上で修理店を決定し、依頼するように心がけましょう。