我が国日本に時計が伝来されたのは古く江戸時代にさかのぼり、国内でも外国の技術を学んで時計の製造が盛んに行われていました。
1872年に陰暦から太陽暦に変わり、それまでの不定時法から海外に倣った定時法になったことで、時計の生産が加速し、優れた時計職人が増加します。
そして当時の服部精工舎(現:セイコー)が1913年に日本初の腕時計「ローレル」を発表し、日本でも腕時計の量産が始まります。
時を同じくして1918年、銀座で貴金属商を営んでいた山崎亀吉がアメリカの時計普及を目の当たりにしたことで、日本での時計普及を目指し創業したのが尚工舎時計研究所で、後にセイコーと並んで日本腕時計2大ブランドと呼ばれるシチズンの前身です。
山崎亀吉は優秀な腕時計を製造するには優れた技術者が必要と考え、1921年、尚工舎時計学校を設立、時計技術者の要請に力を注ぎます。
そして1930年に有志を募りシチズン時計株式会社を設立、翌年にはシチズンブランド初の腕時計、「シチズン F」を発表、このモデルは1957年まで製造されるロングセラー商品となります。
シチズンの製造する腕時計は高精度で高品質なことで評判が広まり、続々と新製品を発表しスイス製などに引けを取ることのないコレクションを送り出し、世界的な評価も獲得するのです。
1970年代のクォーツショックにもシチズンは迅速に対応し、海外市場へと進出していき、ブランドの評価を高めていきます。
現在もシチズンは電波時計や光発電ウオッチなど、革新的な技術で独自のコレクションを展開し、最先端の技術を誇る時計ブランドとして高い信頼を得ているのです。
ですが、優れた技術で製造されているシチズンの高品質な腕時計達も、定期的なメンテナンスを怠り使用を続けると、最高の状態を発揮することはできず、精度や動作に異常が起こり、最悪の場合動作しなくなり時計としての価値を失います。
最悪の事態を避けるため定期的なメンテナンスは必須事項であり、特に防水検査を含んだオーバーホールは数あるメンテナンス作業の中でも基本中の基本といえ、数年に一度必ず行わなくてはならない重要な作業になります。
現在シチズンのメンテナンス・オーバーホールについては、全国の腕時計販売店が窓口となり、作業はシチズンカスタマーサービス株式会社が担当する形です。
また、もろもろの事情で正規サービスを利用しない場合には、高い技術を持ち、信頼の置ける腕時計修理専門店に依頼する手もあり、おすすめの方法になっています。
ここでは、シチズンの腕時計に関するオーバーホールについて、正規サービスの対応と腕時計修理専門店の対応に関する違いを紹介していきます。
シチズンの腕時計をすでに所有している方も、新たに購入を検討している人にとっても有益な情報がありますので、是非この機会に目を通してください。
Contents
シチズンの腕時計を良好な状態で使用するには、どの時期にメンテナンスするべきか
優れた精度と高い機能を持つシチズンの腕時計を良好な状態で使い続けるためには、どの時期でメンテナンスに出すべきなのでしょうか。
シチズン正規サービス・シチズンカスタマーサービス株式会社では、シチズンのコレクションに搭載されているムーブメントは、機械式で最低3~5年ごと、クォーツ式でも7~8年を目安に防水検査・オーバーホールが必要と推奨していますので、目安にすると安心です。
正規サービスへシチズンの腕時計をオーバーホール依頼するとどのくらいの納期や料金がかかるのか
では、シチズンの腕時計を正規サービスのシチズンカスタマーサービス株式会社へオーバーホール依頼した場合、どのくらいの期間と料金が掛かるのでしょうか。
シチズンの場合、オーバーホール料金はキャリバーシリアルナンバーによって区分けされており、シチズン オーナーズクラブ対象製品は公式ページに料金記載があります。
公式ページに該当が無い機種に関しては、サービスに直接問い合わせになります。
ここでは、公式発表になっているオーバーホール料金について見てみましょう。
ムーブメント仕様/キャリバーNO. | オーバーホール料金 |
---|---|
クォーツ式(シンプルタイプ)0100・0350・1950・1951・4300〜4399・6324・8826・A010/A060・A600〜A699・H110〜H119・H140〜H149 | 34,100円 |
クォーツ式(多針タイプ)6300・6700〜6799・8730・G910・H610・H800〜H809 | 39,600円 |
機械式ムーブメント 0200 | 53,900円 |
機械式ムーブメント 0910 | 45,100円 |
機械式ムーブメント Y150 | 67,100円 |
機械式ムーブメント Y513 | 67,100円 |
上記以外のキャリバー/アンティークモデル | 要見積り |
上記のような料金設定になっており、これらの作業はオーバーホールのみを指し、部品交換や修理作業が発生した場合には別途料金が加算されます。
納期については通常約6週間ほどかかり、特殊機能や部品保有期間を過ぎているアンティークモデル等は、納期が長くなる可能性があります。
受付に関しては全国のシチズン取り扱い時計店はもちろん、公式ホームページから申し込みができ、さらに郵送での受付もありますので便利です。
正規サービスへシチズン腕時計のオーバーホールを依頼するメリット
- 正規製造メーカーへ時計を預けるので安心できる
- 修理の際交換部品については100%純正部品を使用
- 国内メーカーなのでオーバーホール後のサービスも充実している
直接正規サービスへ問い合わせをしたい場合
シチズンカスタマーサービス株式会社 〒121-8508 東京都足立区竹の塚5-7-3 TEL:0120-977-867 受付時間 9:30~17:30 土日祝日休み
正規サービスよりも相談がしやすく割安にオーバーホールしてくれる腕時計修理専門店
シチズンの腕時計をオーバーホールする際、納期や料金等もろもろの事情で正規サービスを利用せず、他のオーバーホール先を探している場合は、優秀な技術を持った信頼の置ける腕時計修理専門店に依頼する方法がおすすめです。
時計修理専門店のメリットは正規サービスより安くオーバーホールの依頼ができること、デメリットは修理店によって時計修理の技術にバラつきがある事が挙げられます。
そのため優秀な技術を持った技術士へお願いするのがとても大切になります。
修理専門店によってオーバーホール料金にバラつきがありますが、平均相場を正規サービス料金と比較してみましょう。
ムーブメント仕様 | 修理専門店 | メーカー依頼 |
---|---|---|
クォーツ式ムーブメント(シンプル) | 16.500円 | 34,100円 |
クォーツ式ムーブメント(多針) | 22,000~30,800円 | 34,100~39,600円 |
機械式ムーブメント各種 | 19,800~40,700円 | 45,100~67,100円 |
アンティークモデル | 要見積り | 要見積り |
このような料金設定で、正規サービス料金と比較した場合、お得な料金になっています。
納期の方も正規サービスだと約6週間以上かかるところを2~3週間で納品してくれるので、かなり便利で利用しやすいです。
しかし、シチズンの腕時計は精密で複雑構造になっているモデルも多く、腕時計修理専門店へお願いする場合には、優秀な技術と施設を持ったお店へ依頼する必要があり、注意して修理店を選択することが大切になります。
本当に信頼の置ける高い技術を持った腕時計修理専門店を見つける方法
日本は腕時計製造・修理に関して世界トップクラスの技術を持ち、腕時計技術士の数も多く、選択に悩むほどの腕時計修理専門店があり、簡単にオーバーホールや修理ができると考えがちです。
しかし、本当に信頼の置ける高度な技術を持った技術士のいる腕時計修理専門店となると、数は非常に少なく、見つけ出すのにかなりの労力を費やすことになります。
さらに、コマーシャルや店舗の規模などでは、どこの修理店が本当に高い技術を持っているのか、情報が少なすぎ、そういう場合には、インターネットやSNSで実際に修理店に依頼した人の口コミを見るとか、その修理店に在籍している腕時計技能士の、取得している資格に目を向けるのが良い方法です。
幸いにも日本では腕時計技術士が取得可能な国家資格があり、名称が時計修理技能士という資格で、目的は腕時計技術士の技術向上にあり、3級から資格がスタートし、2級、1級と段階が上がり、最上資格は1級腕時計修理技能士で、権威も高く最も取得困難な難易度の高い資格になります。
特に1級腕時計修理技能士は上級資格として登録されている資格で、1級腕時計修理技能士が在籍している修理店は技術が高く信頼度が高いです。
しかし実際の作業で、必ず1級腕時計修理技能士が自分の腕時計を担当してくれるとは限らないので、店舗に来店した際には必ず担当技術士と面談を行い詳細を確認すると良いでしょう。
シチズンの腕時計を腕時計修理専門店にオーバーホール依頼するメリット
- 正規サービスと違い敷居が低く融通が利き頼みやすい
- 優秀で経験豊かな1級腕時計修理技能士が担当すれば正規サービスとオーバーホールの質は同じ
- 納期も迅速で正規サービスより割安な料金でオーバーホールができる
腕時計修理専門店への依頼なら
クラフトワーカーズがオススメ!
腕時計修理専門店へ依頼を考えているのであればクラフトワーカーズがオススメです。
クラフトワーカーズでは以下のような特徴があります。
- 複数の修理専門店にまとめて見積もりがとれる
- メーカーやデパートよりも料金が安い
- 最短で3週間と納期が早い
- 担当する職人が選べる
- 時計修理技能士1級など全ての職人が資格を保持
- 修理後の保証が1年間と安心
- 交換部品があった場合にはメーカー純正部品を使用している
- 見積・送料が無料
クラフトワーカーズでは、時計情報を記入するだけで複数の修理専門店の優秀な職人に、纏めて見積もりをとり、料金や納期を比較して選ぶことができるサービスです。在籍している職人は全員時計修理の資格を所有しているため一定の技術以上を持ち合わせた職人だけになります。
未熟な人間が時計をメンテナンスする事はありません。
1年間の保証が設けられメーカーより安い金額で優秀な職人にオーバーホールを行なってもらえるので、正規メンテナンスでないとイヤだ!という方でない限りは、是非使ってみてください。
職人を選ぶ事ができる仕組みは、時計修理業界初になります。
クラフトワーカーズの評判を確認する
実際にオーバーホールを行う職人とダイレクトにやり取りができるので、不安な事、疑問点を直接職人に聞き解決してから、安心して依頼できます。
オーバーホールをご検討の方へ
クラフトワーカーズなら全国どこからでも
安心して依頼ができます。
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修理料金を
比較できる職人全員に一括見積りで
料金比較ができます。 -
安心して
依頼ができるわからない事は直接職人に聞いて解決。
だから安心して依頼ができます。 -
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1年間の動作保証がつきます。 -
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「まとめて見積り」「まとめて見積り」なら、住所や電話番号の入力なし。時計を送らずに概算見積りを作成します。
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資格を持つ
職人が在籍優れた技術でリーズナブルに
オーバーホールができます。 -
梱包キットを
無料提供全国どこでも時計の梱包キットを
無料で提供。
着払いで修理店へ送るだけ。
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正規サービス以外にシチズンのオーバーホールを依頼する際は本当に信頼の置ける優秀な腕時計修理専門店に依頼すると良い
シチズンのように長い歴史を持ち、日本の時計黎明期から高い技術を持った老舗ブランドの腕時計をオーバーホールする際には、正規サービス・シチズンカスタマーサービス株式会社に依頼するのが確実です。
しかし予算や納期などもろもろの理由から、正規サービス以外にオーバーホール先を探している場合には、優秀な腕時計修理専門店へ依頼するのがおすすめの方法です。
しかし、腕時計修理専門店の場合は、修理店によって技術にバラつきがあるので十分に注意し、検討した上で信頼の置ける優秀な修理店を選択することが重要になります。
そのため事前にできる限りの情報を集め、腕時計修理専門店に関する基礎知識を十分に身に付けてから、間違いのない修理店を選ぶようにすることが必須です。
依頼後に品質で後悔することの無いように、本当に信頼の置ける腕時計修理店を見つけ、素晴らしい技術を持った、本物の腕時計修理技能士が行う高品質のオーバーホールを体験しましょう。