腕時計に必ず付いている、普段身に着けていると気にすることはほとんどありませんが、非常に重要な役割を果たしている部品がリューズです。
語源は日本語の「龍頭」を指し、英語では王冠に形が似ていることから「Crown(王冠)」と呼ばれています。
時計を見るとケースの右側中央に位置している時計が多く、ケースから突き出ている状態ですが、ブランドのモデルによってはケースに収納されているデザインもあります。
このリューズはいろいろな役割を担っており、最も基本の機能は時刻合わせとカレンダーの日付・曜日を合わせる事です。
さらに、機械式ムーブメントの手巻き式や自動巻きの場合は、動力源であるゼンマイを巻き上げるのに必要な部品になります。
リューズは上記の操作を行う際、時刻合わせとカレンダーの日付・曜日合わせの場合は1段・または2段引き上げることで作業可能になり、ゼンマイを巻き上げる場合は、そのままリューズを回転させます。
頻度にもよりますが、内部の部品を直接操作するため、長年使用していると不調を感じる方も多く、トラブルになる場合があり、修理が必要になることも多いです。
主な症状としてはリューズが硬くて回らなくなる・引き出しにくくなる・最悪の場合取れてしまったりすることもあります。
ここでは、腕時計のリューズが回らない・引き出しにくい・取れてしまったなどの原因と対処法について見ていきますので、是非ご一読ください。
Contents
- 1 取れる時の原因は?リューズはどのような部品摩耗が原因で故障するのか?
- 2 トラブルの際時計修理を依頼する前に試すことはある?
- 3 普段の使用でリューズを巻くときに注意するべきポイントは何か?
- 4 リューズが取れたり回らなくなった場合修理費用はどのくらいかかるのか?
- 5 腕時計修理専門店の場合純正品・あるいは外部品・部品作り起こしも可能
- 6 腕時計修理専門店への依頼ならクラフトワーカーズがオススメ!
- 7 オーバーホールをご検討の方へ
- 8 クラフトワーカーズでまとめて見積もりしてみませんか?
- 9 お客様情報入力
- 10 腕時計のリューズが取れた・回らなくなった場合は速やかに専門技術を持った腕時計修理専門店に預けると融通が利き料金もお得
取れる時の原因は?リューズはどのような部品摩耗が原因で故障するのか?
突起部分以外は内部に収納されているリューズは、ぶつけたりしないと故障しないように見られがちですが、特に長い年数使用を続けた腕時計に故障の症状が起こりがちです。
では、どのような原因・部品の消耗・摩耗でリューズの故障は起きるのでしょうか。
リューズが回らなくなる
かなり例が多くみられるのがリューズを引きだしたり、あるいは回すことができなくなるという症状で、この場合注意しないといけないのが、意外とねじ込み式リューズの存在を知らない人が多くいることです。
ダイバーズウォッチ等の防水機能が高い腕時計は、潜水艦のハッチのようにねじ込み式でリューズにロックを掛けるように作られています。
ダイビングやマリンスポーツをする人には常識なのですが、タウンウォッチとして時計を購入した人の中には、この機能を理解していない人もいます。
まず、自分の所有している腕時計のリューズ構造を確認しておきましょう。
ねじ込み式でロック解除を行った、またねじ込み式ではない普通のリューズであるにもかかわらず、リューズが回らない場合は、外的要因によって故障していることが想定できます。
大きな原因の第一として、ケースとリューズの間にゴミ・汚れなどの異物が混入して詰まっている場合は、リューズが回らなくなります。
日常の使用によって汗や汚れ・ホコリ・ゴミがケースとリューズの間に詰まってしまい、リューズが回せなくなり、これを解決するにはメーカーや修理専門店で分解・クリーニングが必要です。
もう一つの原因は、リューズの経年劣化によるサビ・摩耗による破損が多くあります。
リューズ部品にサビが起きるとサビが部品との潤滑を妨げ、リューズが回せなくなります。
また、リューズの芯に当たる部品(巻き芯・巻真)が破損してしまうと、当然ムーブメントと連携しなくなるので、リューズは回らず、サビもそうですが、どちらもリューズや巻き芯を交換することが必要です。
さらに、使用年数が経過してオーバーホールや点検などのメンテナンスを怠った腕時計の場合、リューズのパッキンや機械式ムーブメントの場合、巻き上げゼンマイの潤滑油が切れているとリューズが硬くなり、回せなくなります。
この場合も、メーカーか修理専門店で、分解・注油等のメンテナンスを行わなくてはいけません。
トラブルの際時計修理を依頼する前に試すことはある?
リューズに関するトラブルが起こった際、メーカーや修理専門店にメンテナンスを依頼する前に、個人で試しておく事はあるでしょうか。
まず、手持ちの時計が上記のようなねじ込み式リューズ構造か、確認しておくことは必要でしょう。
それから、トラブルが起こった時計は購入してからどのくらい年数が経ったか、またそれまでの期間にオーバーホールやメンテナンス・点検をいつ行ったかを確かめておくことが大切です。
特に、ケースとリューズの間に汗や汚れ・ホコリ・ゴミが詰まって起こったトラブルの場合、メンテナンス不足が原因の多くを占めるので、普段からメンテナンスには気を遣った方が得策です。
普段の使用でリューズを巻くときに注意するべきポイントは何か?
まず、普段腕時計を使用している段階で、リューズの取り扱いは注意点がいくつかあります。
第一に、リューズのもっとも使われる事が多い役割に時間合わせと日付の修正が挙げられます。
操作の際は過度な負荷をリューズに与えないよう、引き出しは力を大きく加えなくても正常であれば引き出せますので、スムーズに行い、一段引き出した場合は日付修正を、二段引き出すとそれ以上引けなくなるので、この場合は時間合わせを行う形です。
また、日付修正の場合はムーブメント動作の関係から、時針・分針の位置を20時~4時の間はリューズ操作を行なわないようにします。
理由は日付変更の歯車と時計駆動の歯車の関係で、日付を変更する時に日送り車という部品が時計駆動の歯車とツメに引っ掛かけ、カレンダーを動かしているため、それぞれの歯車が傷んでしまうので、20~4時の間のリューズ操作は避けてください。
傷めたり破損した場合、日付・曜日の早送りができないばかりでなく、通常の運針での日付・曜日変更すらできなくなってしまい、オーバーホールが必要な状態となってしまいます。
あと、機械式ムーブメントの手巻き式・自動巻きの場合は、時間合わせと日付の修正の他に時計の駆動力であるゼンマイの巻き上げも重要な役割になります。
巻き上げを行う場合は、適度な力でリューズを巻き上げ、巻き上げができなくなった時点で、それ以上無理に巻き上げを行わないことが肝心です。
リューズが巻き上がらないのはいわゆる「巻き止まり」なので、負荷をそれ以上かけると機械が損傷する原因になります。
最悪の場合、ゼンマイを巻き切ってしまい、ゼンマイを破損させる可能性があるので、通常の機械式は約40回程度で十分巻き上がりますが、時計の種類・ブランドによっても幅があるので、注意して行いましょう。
リューズが取れたり回らなくなった場合修理費用はどのくらいかかるのか?
では、リューズが取れてしまったり、回らなくなってしまった場合、製造メーカーや腕時計修理専門店に修理を依頼すると、どのくらいの料金がかかるのでしょうか。
リューズのトラブルについては、ムーブメントに直結した部品であるため、素人がむやみに手を付けるのは正直おすすめできません。
やはり、製造メーカーや腕時計修理専門店のように、専門技術を持ち部品をストックしているところに任せた方が得策です。
ここからは、リューズ交換や修理についての修理費用を見てみましょう。
修理該当モデルムーブメント仕様 | 製造メーカー | 腕時計修理専門店 |
---|---|---|
クォーツ式ムーブメント | 搭載ムーブメント型式によってリューズ部品が異なり、預かり後見積りになる・ムーブメントに直結している部品の為、オーバーホールを必ずセットで行う・あまりに旧式なムーブメントはリューズ部品が無く作業不可か社外品で代用 | 純正品・社外品を交換に使用するかで対応が異なり、いずれの場合も預かり後見積りになる・修理店によっては基本料金が設定されており、4,000円~9,000円が平均相場 |
機械式手巻き・自動巻きムーブメント | 同上 | 純正品・社外品を交換に使用するかで対応が異なり、いずれの場合も預かり後見積りになる・修理店によっては基本料金が設定されており、11,000円~が平均相場 |
自動巻きクロノグラフムーブメント | 同上 | 純正品・社外品を交換に使用するかで対応が異なり、いずれの場合も預かり後見積りになる・修理店によっては基本料金が設定されており、11,000円~が平均相場 |
防水仕様ねじ込み式リューズ搭載ムーブメント | 搭載ムーブメント型式・防水ケースの仕様によってリューズ部品が特殊で、預かり後見積りになる・ムーブメントに直結している部品・防水パッキンの交換が必要な為、オーバーホールを必ずセットで行う | 純正品・社外品を交換に使用するかで対応が異なり、いずれの場合も預かり後見積りになる・リューズが特殊部品の為、モデルごとにリューズ型番が異なり、料金が異なる |
参照:シチズン公式サイト
上記のように、製造メーカー、腕時計修理専門店、いずれもいったん腕時計を預かり、モデルによって各ムーブメント専用リューズの型番や作業内容によって見積りを出す形がほとんどです。
さらに製造メーカーは交換作業と共に必ず一緒にオーバーホールを推奨しているので、別途オーバーホール料金が上乗せになります。
また、ダイバーズウォッチのように防水性能が高いものは、リューズ部品自体が防水ケースに合わせたねじ込み式特殊部品になり、通常より見積り料金が高額になります。
こちらはリューズチューブと呼ばれるパーツ(リューズや巻き芯のガイドのような筒状のパーツ)とリューズの内側にネジ山が切ってあり、リューズをねじ込んで閉めることにより気密性を高められるような構造となっています。不調の一例をあげると、この部品が長年の使用により摩耗して、ねじ込みが浅くなったり、ねじ込めないトラブルも起こったりします。
腕時計修理専門店の場合純正品・あるいは外部品・部品作り起こしも可能
腕時計修理専門店は、同じく預かり後見積りとなりますが、防水ケース対応の特殊リューズ以外は、上記にある基本料金の平均相場で可能なケースが多いです。
修理料金のプランや要望に合わせて、かなり柔軟に相談に応じてくれる修理店も多く、製造メーカーと比較して依頼しやすいです。
また、万一部品が用意できない場合、優秀な修理専門店では新たにリューズ部品を作り起こしする店舗もあるので、かなり融通が利きます。
ただ、これにはオーバーホール料金は含まれておらず、リューズ交換の場合、ムーブメントとリューズ部品が直結しているため交換のみだと、修理後に機械の異常をきたすことがあるので、腕時計専門店でも別途オーバーホールを勧められることがほとんどです。
特にショックや落下等でトラブルが起こった場合は、大きな確率でムーブメントに影響が出るので、どちらにしても交換作業のみではなく、オーバーホール・点検を合わせて依頼した方が良いでしょう。
納期についてはどちらも見積りを含めて約1~2ヶ月程度かかるところが多いです。
腕時計のリューズが抜けた・巻き上げできない場合リューズ交換を依頼する際の注意点
製造メーカーも腕時計修理専門店も基本は預かり後見積りになる
製造メーカーの場合リューズ交換と一緒にオーバーホールをするメーカーがほとんど
防止性能が高いねじ込み式リューズの場合は特殊部品になるので料金がやや高額になる
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腕時計のリューズが取れた・回らなくなった場合は速やかに専門技術を持った腕時計修理専門店に預けると融通が利き料金もお得
腕時計のトラブルで件数が多いのが、リューズに関するトラブルで、リューズが抜けた・回らない等の場合、製造メーカーか腕時計修理専門店に依頼する形になります。
基本的に料金は見積りになり、製造メーカーの場合はほとんどのメーカーがリューズ交換とオーバーホールをセットで推奨するので、部品交換の他にオーバーホール料金も加算され、金額も高額になりがちです。
その点、優秀な技術を持った腕時計修理専門店は、リューズ交換のみで受付もしてくれ、修理店によっては基本料金を設けている店舗もあるので、かなり融通が利きます。
しかし、リューズはムーブメントに直結した部品であり、ムーブメント内の駆動部品と連携しているため動作に大きな影響があり、料金も優秀な腕時計修理専門店の場合は、製造メーカーよりもお得に高品質で仕上がるので、オーバーホールもリューズの修理と合わせて依頼する方がおすすめです。
しかし、腕時計修理専門店は数も多く、修理店によって技術の高さにバラつきがあるので、十分に情報集めと検討を行い、信頼の置ける優秀な修理店を選択する事が大事になります。
依頼後に仕上がりで後悔することの無いよう、匠の技術を持った技能士が在籍する、信頼が置ける腕時計修理専門店の、高品質でお得なリューズ部品の修理が受けられるよう、賢く修理店を選択しましょう。