2023.5.23

2023.5.26

エルメス・ノマードをオーバーホールする際、正規サービスと腕時計修理専門店、どちらがおすすめ?

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エルメス/HERMES
エルメスノマード

古くから続くファッションの歴史を見ると、黎明期から常に時代の先端を先取りし流行のトップに君臨するファッションブランドはフランス発であることがわかります。

1837年、起業家ティエリ・エルメスがフランス パリのバス・デュ・ランパールに開いた小さな馬具工房が現在、世界トップファッションブランドの一つに数えられるエルメスのスタートでした。

1900年代に入り、2つの世界大戦を経て人々のライフスタイルは大きな変化を見せ、エルメスは馬具・鞍の製造にとどまらず、時代の変化に合わせた様々な皮革製品を提案するようになります。

特に軍用車のボンネットの開閉に使われていたアメリカ製の「万能閉じ具」にヒントを得たエルメスは革製オリジナルバッグの開発に成功、ヨーロッパ中で大ヒットを記録するのです。

1920年代後半にオリジナルバッグの成功をきっかけとし、エルメスはゴルフ用メンズウェア・ジュエリーを展開、そして1928年に時計がラインアップに加わります。

以後、ジャガールクルトやユニバーサル等、スイス老舗時計ブランドとの共同作業でオリジナル時計を次々と発表し、1978年に満を持して時計専門の子会社「ラ・モントル・エルメス」を設立、本格的に時計事業に参入します。

それからのエルメスは、現在も人気の高い名作腕時計「クリッパー」や有名なケリーバッグのデザインを採用した「ケリー」、独自のケースフェイスが人気の「Hウォッチ」など、ヒット作品を連発し、現在も腕時計の最先端を行く斬新なデザインと高品質で多くの腕時計マニアに愛用されているのです。

そんなエルメスの時計コレクションの中でも独自の機構を持ち、レアアイテムとなっているコレクションが、2001年に発表された現在製造終了のモデル、「ノマード」です。

ノマードの特徴は当時最先端といわれたオートクォーツ式ムーブメントを搭載したモデルで、1モデルのみ機械式ムーブメントを採用した以外、全てオートクォーツを採用しているコレクションになります。

オートクォーツとは動力に二次電池を採用し、機械式自動巻き上げの原理を利用して発電することでムーブメントの駆動時間を大幅に高めた機能です。

他には少数ですが日本ブランドセイコーのキネティック等、採用しているモデルは存在します。

腕時計は優秀なメカニズムを持つものほど、定期的なメンテナンスを怠り誤った使用法を続けていると、故障の原因を引き起こすことになり、最悪の場合動作しなくなり腕時計としての価値を失います。

このような最悪の事態を避けるため定期的なメンテナンスは必須事項であり、特に防水検査を含んだオーバーホールは数あるメンテナンス作業の中でも基本中の基本といえ、数年に一度必ず行わなくてはならない重要な作業です。

ですが、正規サービスのエルメスノマード・メンテナンスについては、製造終了品につき現在は受付を終了しており、唯一機械式自動巻きモデルのみ、本社送付の見積り扱いで受付されています。

そのような事情から正規サービスを利用しないユーザーもおり、その場合は高い技術を持ち、信頼の置ける腕時計修理専門店に依頼する手段を取っているユーザーも多いです。

ここでは、エルメス・ノマードに関するオーバーホールについて、正規サービスの対応と腕時計修理専門店の対応に関する違いを紹介します。

エルメス・ノマードをすでに所有している方も、中古市場で新たに購入を検討中の人にもためになる情報がありますので、是非この機会に目を通してください。

エルメス・ノマードの腕時計をベストな状態で使用するには、どの時期でオーバーホールに出すべきか

他の腕時計には無い独自のムーブメント・オートクォーツを採用している、エルメス・ノマードを良好な状態で使い続けるためには、どの時期にメンテナンスに出すべきなのでしょうか。

全国の正規輸入販売代理店や正規サービスでは、エルメス・ノマードに搭載されているオートクォーツ・機械式ム-ブメントは、ムーブメントオーバーホールは最低3~5年に一度が目安です。

さらにノマードに採用されている駆動媒体のバッテリー、二次電池ですが、耐用年数が約10年程度といわれており、オーバーホールに加えて10年ごとに二次電池の交換が必要になります。

正規サービス・エルメスノマードのメンテンナンス対応は現在どのようになっているのか

エルメス・ノマードを正規サービスにメンテナンスを依頼する場合、どのくらいの期間と料金がかかるのでしょうか。

2001年に初代モデルが発表されたノマードですが、かなり前にディスコンになっており、製造が終了しています。

エルメス正規サービスによれば、ノマードについては現在修理対応を終了しており、基本的にはオーバーホール不可となります。

検査・点検のみに関しては本社送りで対応しており、実施することが可能です。

点検・検査は基本料金ノーマルが59,400円~、クロノグラフが79,200円~、バッテリー充電が6,600円となっています。

手持ちのモデルをどうしても継続して使用したい場合は、特別見積りで現行採用している機械式自動巻きムーブメントへ交換であれば対応可能です。

特異な構造を持つムーブメントだけに、正規サービスの対応には微妙なものがあり、不具合が起きた場合メンテナンスの判断は慎重に検討する必要があります。

正規サービスのノマード・オーバーホールに対する対応

  • 現在は修理対応を終了しておりオーバーホールは対応せず
  • 検査・充電・点検のみは本社送りにて対応可能
  • 継続して使用を希望する場合はムーブメントをオートクォーツから現行の機械式自動巻きに交換可能だが本社見積りでかなりの高額になる

正規サービスの内容を問い合わせしたい場合

エルメス アフターセールスカウンター 〒530-0001 日本 大阪府 大阪市北区梅田1-8-16 ヒルトンプラザイースト2階 TEL:06-6345-1523 受付時間:11:00~19:00 水曜日休み

電話専門窓口

エルメスカスタマーサポート TEL:03-3569-3300 受付時間:10:00~18:00

出典:エルメス公式サイト アフターセールスカウンター

正規サービスより柔軟な対応でオーバーホールを相談できる腕時計修理専門店

エルメス・ノマードをメンテナンス・オーバーホールしたい場合、正規サービスでは受付を終了しておりメンテンナンス不可となり、継続使用を希望の場合、方法は機械式自動巻きムーブメントに交換する方法になり、料金も高額見積りになります。

こういった場合、日本の優秀な技術を持った信頼の置ける腕時計修理専門店に依頼する方法も選択肢としてあり、おすすめです。

時計修理専門店のメリットは正規サービスで受付不能なモデルでも、オーバーホールの依頼が可能なこと、デメリットは修理店によって時計修理の技術にバラつきがある事が挙げられ、依頼の際は優秀な技術を持つ技術士が在籍する修理店へお願いする事が必須となります。

修理専門店によってオーバーホール料金にバラつきがありますが、平均相場を正規サービスの対応と比較してみましょう。

エルメスノマード/ムーブメント仕様 修理専門店 メーカー依頼
オートクォーツ式ムーブメント 30,000円~要相談+二次電池交換料8,000~10,000円 生産終了品扱いになり駆動媒体の二次電池入手が海外では難しいためオーバーホール・メンテンナンス不可・継続使用を希望する場合は現行機械式自動巻きムーブメントに交換可能だが本社見積りになり費用も高額・検査・充電・点検のみは可能
オートクォーツ式クロノグラフ 30,000円~要相談+二次電池交換料8,000~10,000円 同上
機械式自動巻きムーブメント(モデルは1種類のみ) 要見積り 本社預かり見積りでオーバーホール可能・料金は時計預かり後連絡になる

このような料金相場になっており、正規サービスの対応に比べ、明確に基本料金が設定されており、良心的な対応になっています。

納期の方も目安が基本約4~5週間で、かなり利用しやすくなっています。

エルメス・ノマードに使用されているバッテリーの二次電池は海外で入手が難しく、正規サービスではメンテンナンス不可になっていますが、日本の優秀な実績のある腕時計修理店ならば国内メーカーが小規模ながら製造を継続しているので、在庫が持てるため電池交換ができ、原状復帰可能です。

また、腕時計修理専門店の場合は、優秀な店舗ならば古いパーツのストックを持っていたり、ベテランの優れた時計技能士になると部品を一から作り起こしできる技能士もいるため、柔軟な対応でモデルの製造時期に関わらず高品質なオーバーホールが可能になります。

しかし、エルメス・ノマードに搭載されているムーブメントはオートクォーツ式という、かなり特殊な構造のムーブメントで、腕時計修理専門店へお願いする場合は、優秀な技術と施設を持ち腕時計に関して豊かな経験を積んだ、信頼の置ける店舗へ依頼する必要があり、注意して修理店を選択することが必須です。

本当に信頼ができる確かな技術と経験を積んだ腕時計修理専門店を見つける方法

日本の腕時計製造・修理技術は世界最最高峰と認められており、優秀な時計職人も多数存在します。

さらに選択を悩むほど多くの腕時計修理専門店が存在するので、一見簡単にオーバーホールや修理ができると考えがちです。

しかし、本当に信頼の置ける高度な技術を持った技術士が在籍する腕時計修理専門店となると、数は非常に少なく、見つける為にかなりの苦労を強いられることになります。

さらにコマーシャルや店舗の規模などでは、どこの修理店が本当に高い技術を持っているのか情報が乏しいので、自分でインターネットやSNSの実際に修理店に依頼した人の口コミを見るとか、その修理店に在籍している腕時計技能士の取得している資格に着目するのが最良の方法です。

時計先進国の日本では腕時計技術士が取得可能な国家資格があり、名称が時計修理技能士という資格で、目的は腕時計技術士の技術向上にあり、3級から資格がスタートし、2級、1級とグレードが上がり、最上資格は1級腕時計修理技能士になります。

1級腕時計修理技能士は権威も高く最も取得困難な難易度の高い資格になっており、資格の有無は、優秀な修理専門店を見極める一つの目安です。

さらに1級腕時計修理技能士は上級資格として登録されている資格で、経験豊富な1級腕時計修理技能士が在籍している修理店は技術が高く信頼が置けるといえます。

ですが実際の作業は、必ず優秀な1級腕時計修理技能士が自分の腕時計を担当してくれる訳では無いので、店舗に来店した際には必ず担当技術士と面談を行い詳細を確認することが重要事項になります。

エルメス・ノマードを優秀な腕時計修理専門店にオーバーホール依頼するメリット

  1. 正規サービスではメンテナンスを終了しているが優秀な修理店なら依頼可能
  2. ノマードに採用されている二次電池が日本では継続して生産されており手に入りやすい
  3. 優秀で経験豊かな技能士が在籍する修理店に依頼すれば正規サービスで不可能なオーバーホールも実現の可能性が高い

腕時計修理専門店への依頼なら
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未熟な人間が時計をメンテナンスする事はありません。

1年間の保証が設けられメーカーより安い金額で優秀な職人にオーバーホールを行なってもらえるので、正規メンテナンスでないとイヤだ!という方でない限りは、是非使ってみてください。

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正規サービスでメンテナンスできないエルメス・ノマードをオーバーホールしたい時は信頼の置ける優秀な腕時計修理専門店に依頼すると実現の可能性が高い

エルメス・ノマードのようなオートクォーツ式という特殊なムーブメントを搭載し、現在は製造が終了している腕時計をメンテナンス・オーバーホールしたい場合、通常はエルメス正規サービスへ依頼します。

しかしエルメス正規サービスはノマードに関して生産終了品の扱いをしており、現在メンテナンス・オーバーホールの受付を終了、継続使用を希望する場合は唯一、ムーブメントを現行の機械式ムーブメントに交換する選択肢となり、特殊見積り扱いで、料金もかなり高額になります。

こういった場合にはノマードに使用されている電源の二次電池が入手可能な、日本の腕時計修理専門店へ依頼するとオーバーホールの可能性が高いです。

ですが腕時計修理専門店の場合は、修理店によって技術にバラつきがあるので十分に注意・検討を怠らず、信頼の置ける技術の優秀な修理店を選択することが重要な点になります。

そのため事前にできる限りの情報を集め、腕時計修理専門店に関する基礎知識を十分に身に付けてから、間違いのない修理店を選ぶようにすることが必須です。

依頼後に品質で後悔することの無いように、本当に信頼の置ける腕時計修理店を選択し、匠の技術を持つ本物の腕時計修理技能士が手掛ける、エルメス・ノマードの高品質なオーバーホールを体験してください。

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