2024.7.3

2024.7.3

時計修理技能士が教える裏蓋の開け方!素人でも開けられる?

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知識

腕時計の電池交換はどうやるんだろう?中身はどうなっているんだろう、自分で直してみたい!
まずそこで必要なのが裏蓋の開け閉め
始め終わりに必須なその作業の方法について説明したいと思います!

まず初めに、腕時計と一言で言っても、様々な構造のものがあります。
主に3種類あり、ネジで留められているもの、圧入されているもの、裏蓋がねじ込んであるもの(スクリューバック・ねじこみ式)・・・etc.

※本記事分かりやすい写真のサイトがありましたので運営者に断り引用させて頂いております。

また裏蓋にガラスがはめ込まれていて、内部が見えるようになっている、シースルーバック(呼び方がたくさんあります!)と呼ばれるものもあります。


開け閉めに使う工具も違えば、気を付けなければいけないことも全く違います。

まずは作業しようとしている腕時計の裏蓋の構造の確認しましょう!

専用工具でないと開けられないものも存在する

ROLEXBREITLINGなどで専用のものでないと開けられない裏蓋も存在します。そういった時計は専用工具が必要です。

代用工具で対応できるものもありますが、傷をつけてしまうリスクが高い場合もあり、不安な場合はちゃんとしたものを使用してください!

スナップバック(はめ込み式)とは?どんな時計に使われている?

一般的な裏蓋で多くのものに使用されています。

実際にお客様から預かる時計もこのタイプが一番多い気がします。

はめ込み式/スナップバックの裏蓋はどうやって開けるの?

こじ開け(オープナー)という刃物のような工具を使います。

スナップバックの腕時計の裏蓋にはこじ開け口という箇所があり、工具が引っかかりやすいように他の箇所より隙間が大きく開いていたり、分かりやすいように開け口が盛り上がっていたりします。

この箇所に、こじ開けを裏蓋に対して水平に近い角度で差し込むように押し入れると、工具が奥に入る感触があり、裏蓋が持ち上がって開きます。

持ち上がったはいいけど、まだ開かない・・・そんな場合は、少しアプローチを変えて、こじ開け口から少し離れた隙間が空いた箇所にもう一度こじ開けを同じように差し込みます。

この作業を何回か行うことで裏蓋がどんどん浮いていき開けられます。

また、とても固く閉まっているものに関しては、腕時計向けの小さいハンマーでこじ開けの頭を叩き、こじ開けの刃を隙間に叩き入れて開ける手段もありますが、よりリスクも増大するため、力の入れ加減には気を付けてください。

こじ開けという名前ですが、あまりこじってしまうと傷が付きますのご注意を!(苦笑)

はめ込み式の裏蓋で失敗しがちなことは?

こじ開けを裏蓋のこじ開け口から滑らせてしまい、裏蓋やケースに引っかき傷を作ってしまうことがとても多いです。

また、力を込めてやっと開いたと思ったら、勢い余ってこじ開けでムーブメントに傷をつけ、運悪くコイルを切ってしまうと動かなくなってしまいます。

ムーブメントによってはこじ開け口側にコイルがあったりするものもあるので、注意が必要です。 

はめ込み式の裏蓋は素人でも開けられる?

こじ開けがあれば開けられますが、上記でも挙げたように固いものはハンマーを使ったりと、それなりの準備が必要なこともあります。

また、開けられたけど裏蓋が閉められない・・・とお店に持って来られる方を見かけたことがあります。

その場合は、裏蓋閉め器と言われる、てこの原理やハンドルを回して圧力をかけ、裏蓋をはめ込む工具を使用して閉めます。

スクリューバック(ねじ込み式)とは?どんな時計に使われている?

主に防水性の高いものに使用されています。例えば、ダイバー規格の防水性を備える、より気密性を保つ必要があるものがあげられます。そうでないものも一部ありますが・・・

スクリューバック式の裏蓋はどうやって開けるの?

まず、保持器と開閉器の工具セットが必要です。

開閉器はいろいろな形状のものがあり、裏蓋を掴む爪が2つのもの、3つのものがあります。

保持器に裏蓋を上にした状態で、開閉器の爪を裏蓋の溝に合うように幅を合わせます。

この時、ガラス面が下になるので傷が気になる方はセルベットや眼鏡拭きなどの柔らかい布を敷くと良いです。

開閉器の爪と裏蓋の溝が合ったら、そこから爪が緩まないように固定します。その後、開閉器が浮いたりずれたりしないように反時計回りに回します。

スクリューバック式の裏蓋で失敗しがちなことは?

開閉器を下に押す力が足なかったり、爪が裏蓋の溝にしっかりとはまっていないことが原因で、開閉器の爪が滑り、円弧状の傷をつけてしまうことがあります。

しかも、そこそこ力を入れているのでかなり深い傷をつけてしまう事に・・・

また、保持器に適切に固定されておらず、りゅうずを折ったり、ボタン類を破損させることがあるため、固定する箇所にも注意が必要です。

スクリューバック式の裏蓋は素人でも開けられる?

スナップバックよりも使用工具も気に掛けることも増え、とっつきにくさや難易度も上がります。

開け方は単純ですが、開閉器を押しながら回さないといけないため、少し難しいかと思います。

ちょっと変わった開け方もあり、塩ビ製のボールの空気を少し抜いたものを使って、表面の滑りにくい特性を利用して思い切り押し当てながら開ける技もあったり・・・

ネジ式とは?どんな時計に使われている?

G-SHOCKなどCASIOの製品で使われていることがとても多い印象です。

その他にドレスウォッチやクラシックな腕時計でよく見かけます。

ケースの形状に制約がないため、スクエア・トノーなど丸型以外の時計で多いです。

ネジ式の裏蓋はどうやって開けるの?

ドライバーで半時計回しに回すと緩め、時計回しに回すと閉めこみます。

ネジ頭の形状により使用するドライバーが違い、ネジ頭の溝【+】なのか【-】なのか、【大きさ】【幅】【厚み】が異なってきます。

それぞれの大きさに合ったものを使用してください。ちなみに画像ではネジ頭がプラスですが、内装部品も含めて圧倒的にネジ頭がマイナスのものが多いです。

ネジ式の裏蓋で失敗しがちなことは?

ドライバーの先が合わなかったからと言って開けられないこともないですが、ネジ頭を潰してしまったり、ドライバーの先を痛めてしまったり、はたまたネジの溝とサイズが合っていないがために工具を滑らせ、裏蓋やケースにをつけてしまうリスクが増大します。

ネジ式の裏蓋は素人でも開けられる?

ネジとドライバーは馴染みのある方も多いかと思うので、上記に上げた2つよりは難易度が低いのではないかと思います。

ドライバーもこじ開けや、裏蓋開閉器に比べたら所持している方も多いでしょうし・・・

裏蓋を開けた後、しっかり閉めないと中に湿気が入り大変なことに・・・

裏蓋を閉めた後は、パッキン(ガスケット)がはみ出ていないか、ケースと裏蓋との隙間が開ける前と大きく変わらないかを確認してください。

はめ込み式の時計は巻き芯を折らないようにするため、裏蓋の食いつき部分に切り欠きがあるものがほとんどかと思います。

しっかりと位置を確認し、巻き芯を折らないようにはめ込んでください。ずれるのが心配な方はセロハンテープ等で動かないように貼り付け、ある程度固定するとやりやすいと思います。

スクリューバック式やねじ式で見られる、パッキンが収まる溝のあるケースもありますが、その場合、その溝にパッキンが入っていないと防水不良を起こす場合があり、注意が必要です。

その中でもねじ止め式はパッキン自体が特殊な形状をしているものもあり、切れたらメーカーに出さないと、交換できないものもあるため、千切れたり、紛失には気を付けてください。

パッキンが切れるリスクも・・・

開けるときに傷つけることがほとんどです。

特に、はめ込み式の裏蓋はこじ開けという先の薄い刃物のような工具を使用するため、裏蓋とケースの奥まで差し込んだ時にパッキンに触れて傷めたり、切れてしまったりします。

切れたら最後、交換しないと湿気だけでなく、汗や水気が入ってしまい甚大なダメージを与えてしま
います。

オーバーホールだけで済めばまだ良いものの、針が曇りや錆び・腐食、文字盤の劣化・剥離、ガラス内部の曇りの原因に・・・可能であればパッキンも交換するのがベストです!

特にゴム製のものは2~3年も使うと潰れたり弾性がなくなり、機能低下の恐れもあるので・・・ちなみにメーカーでの作業時はほぼ交換されます。

電池交換の為に裏蓋をあけるのであれば、まずは壊れてもよい時計で練習してみては?

もし自分で作業をしてみたい方は、壊れてもよいものや使わなくなったもので練習をしてから、作業を行うことを強くオススメします!

どんなに経験を積んだ時計修理士でも初めての時があったように、慣れない作業は失敗しがちです。

しっかりと構造と元の状態を把握してから作業しましょう!作業前に写真を撮ったりも良い方法です。

余談ですが、腕時計の修理にあたって、そのものにあったサイズに工具を加工をして使うことが多いです。

やすりや砥石を使い、こじ開けの厚みや幅を調整し開けやすいようにしたり、マイナスドライバーの厚みを調整し、ネジ頭にドライバーを当てた時にガタがないようにすることで、均等に力が伝わりネジ頭を潰すリスクを極力抑えたりしています。

工具の手入れも大事で、万全の準備をすることでベストな環境で作業に臨めます。

最初からうまくできる人なんていません。
筆者自身も作業中に傷をつけてしまったことが何度もあります。

慣れるには何でも回数をこなすしかありませんし、時計によって同じ構造でもすぐ開くものもあれば、
なかなか開けられないものもあり、工具やアプローチを変えて作業に当たっています。

大事な時計であれば、時計修理専門店やメーカーに依頼するのがおすすめ。

確実に直すならやはりプロに任せるのが間違いないです。

修理後の保証も付くので安心感もあります。

さらに工具を揃えるにしても工具は高額なものも多く、一式そろえたらオーバーホールできる金額・・・なんてこともあり得ます。

今後、自分で作業していきたいのかどうかもよく考えてからの購入がオススメです!

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最後に

個人的にオススメしていることが使用後にセルベットや眼鏡拭きなどの柔らかい布で、
汚れや皮脂を拭き上げるのが大事だと思っています。私自身も外した後は念入りに拭き上げています。

結果的に錆や劣化を抑えることにもつながり、綺麗な状態を維持できます。

しかも店頭で作業したものを軽く拭いただけで、喜んでくれる方もいるくらいです。

なので、何かのタイミングで時計の簡単なお手入れのこともお伝えできたらと思います。

時計の構造や仕組みを知って、より愛用の時計への愛情が深まりますように!

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