時計製造大国のスイスと並び、腕時計発明の黎明期から優れた時計職人を数多く輩出し、世界最高峰の腕時計製造国と称されるのがドイツの存在です。
1878年に創業した歴史ある高級時計宝飾店であるヴェンペが、ドイツ時計製造の拠点であるグラスヒュッテに1910年、当時廃墟と化していたグラスヒュッテ天文台を修復、同じくその場に独自の時計工房を設立したのが、腕時計マニアから熱烈な支持を獲得している機械式腕時計ブランド、ヴェンペの始まりです。
ヴェンペは宝石類の他に高級腕時計販売も手掛け、現在も世界の有名ビッグブランドを展開しており、ヴェンペにとって、独自ブランドのコレクションを創造することは創業当初からの宿願であったと言えます。
ドイツにおける最高水準の腕時計を生み出すために、ヴェンペはスイスと同様に厳しい基準で知られる、ドイツクロノメーター規格をすべてのモデルでクリアする事を基本として、施設内にドイツクロノメーター規格試験機関を設けました。
そうした厳しい規格検査をパスしたヴェンペの熟練したドイツ時計職人による、芸術的な完成度を誇るコレクション達は、長い時を経て2006年のブランド正式発足後、すぐににヨーロッパ中の腕時計愛用者に最高の賛辞を持って迎えられ、その後世界中の腕時計マニアにその名をとどろかせる事になります。
日本への登場は最近の事で、日本正規輸入代理店として、1971年創業の同じくジュエリー・高級腕時計を専門に扱う株式会社シェルマンを迎え、現在全国7店舗のショップを展開しています。
ヴェンペの大きな特徴は、徹底したドイツ職人による自社製機械式ムーブメントのマニュファクチュール生産と、スイスETA社・セリタ社等の汎用ムーブメントも積極的に取り入れていますが、ドイツクロノメーター基準をクリアするまで、分解再調整・部品交換等の改良など徹底的に作業を追い込み、自社工房でブラッシュアップを行っている点です。
これらの作業により、ドイツ最高峰の腕時計に恥じない、高い完成度のコレクションをヴェンペは送り出しているのです。
このように徹底した自社管理で製造されているヴェンペの機械式腕時計も、定期的なメンテナンスを怠り使用を続けると、最高の状態を発揮することはできず、精度や動作に異常が起こり、最悪の場合動作しなくなり時計としての価値を失うことになります。
最悪の事態を避けるため定期的なメンテナンスは必須事項であり、特に防水検査を含んだオーバーホールは数あるメンテナンス作業の中でも基本中の基本といえ、数年に一度必ず行わなくてはならない重要な作業です。
現在のメンテナンス・オーバーホールについては、国内のヴェンペ正規輸入販売店が窓口となり、正規サービスである株式会社シェルマンが作業を担当する形になります。
また、もろもろの事情で正規サービスを利用しない場合には、高い技術を持ち、信頼の置ける腕時計修理専門店に依頼する手段もあり、おすすめの方法です。
ここでは、ヴェンペの腕時計に関するオーバーホールについて、正規サービスの対応と腕時計修理専門店の対応に関する違いを紹介していきます。
ヴェンペの腕時計をすでに所有している方も、新たに購入を検討している人にとっても有益な情報がありますので、是非この機会に目を通してください。
Contents
ヴェンペの腕時計を良好な状態で使用するには、どのタイミングでオーバーホールするべきか
優れた完成度と複雑構造の機械式ムーブメントを搭載した、ヴェンペのコレクションを良好な状態で使い続けるためには、どの時期でメンテナンスに出すべきなのでしょうか。
全国の正規輸入販売店や正規サービス・株式会社シェルマンでは、ヴェンペのコレクションに搭載されている機械式ムーブメントは、最低でも3~5年ごとにオーバーホールが必要と推奨していますので、目安にすると安心です。
正規サービスへヴェンペの腕時計をオーバーホール依頼するとどのくらいの納期や料金がかかるのか
徹底してマニュファクチュールにこだわり、優秀な機械式ムーブメントを搭載したヴェンペの腕時計を良好に使用するため、正規サービスにメンテナンスを依頼する場合、どのくらいの期間と料金がかかるのでしょうか。
ヴェンペの場合、メインモデルのムーブメントは優秀な職人の手による完全自社製機械式ムーブメント、また一部スイス製ETA・セリタ社等の汎用ムーブメントも採用していますが、自社工房で分解再調整・部品交換等の改良等のブラッシュアップ作業を行っているため、各モデルの搭載しているムーブメントによって料金・納期がすべて異なり、全モデル預かり後見積り制を取っています。
納期についても見積り作業に約2~3週間、オーバーホール作業に約1ヶ月以上を要するため、平均2~3ヶ月の時間を要します。
さらにドイツ本社にしか交換部品が無い、またドイツ本社工房でしかオーバーホール作業ができないモデルの場合は、全てドイツ本社送りとなりますので、更に納期が長く約半年間以上になり、料金も高額になる可能性が高いです。
このような理由からヴェンペは公式にオーバーホール料金を公表していませんが、おおよその目安となる料金は存在します。
あくまで目安となりますが、通常モデル自社製・機械式自動巻き、自動巻きクロノグラフの場合、44,000円~77,000円前後、スイス製汎用ムーブメントをブラッシュアップしたモデル「ツァイトマイスター」の場合、27,500円~44,000円前後が目安となり、正確なオーバーホール料金は時計本体を預かり後、正式な見積り金額が決定次第連絡となります。
また、日本には輸入されていないクォーツ式ムーブメント採用モデルも一部ヴェンペには存在していますが、正規サービスは日本での取り扱いが無いためスイス本社に確認後、作業の可否を返答する形です。
さらにヴェンペはオーバーホール受付の際、販売時に発行される保証書の添付を徹底しており、依頼の際は必ず保証書が必要になります。
正規サービスの受付は原則、正規輸入販売店のみが基本で、並行輸入品・海外購入品も受付は可能ですが、本物であることを証明する保証書が必ず必要で、メンテナンス・オーバーホール料金は正規品よりもかなり高額な割増見積りになりますので、並行輸入品・海外購入品を所有している人の場合、依頼は慎重に考慮してからの方が賢明です。
正規サービスへヴェンペのオーバーホールを依頼するメリット
- 日本担当正規サービスへ時計を預けるので安心感がある
- 料金は全モデル基本見積り制となり納期も見積り決定後連絡
- 並行輸入品・海外購入品は受付可能だが可否は本社判断となり金額も割増となるため十分な検討が必要
直接正規サービスへ問い合わせをしたい場合
シェルマン銀座店 住所:東京都中央区銀座5-9-12 ダイヤモンドビル1F TEL:03-5568-1234 営業時間:11:00~19:30 水曜日定休
出典:シェルマン公式サイト
正規サービスよりも敷居が低くお得にオーバーホールしてくれる腕時計修理専門店とは
ヴェンペの腕時計をオーバーホールする際、納期や料金等もろもろの事情で正規サービスを利用せず、他のオーバーホール先を探している場合は、優秀な技術を持った信頼の置ける腕時計修理専門店に依頼する方法がおすすめです。
時計修理専門店のメリットは正規サービスより安くオーバーホールの依頼ができる事、並行輸入品・海外購入品でも正規品と分け隔てなく対応をしてくれる事、デメリットは修理店によって時計修理の技術にバラつきがある事が挙げられます。
そのため優秀な技術を持った技術士へお願いするのが大切です。
修理専門店によってオーバーホール料金にバラつきがありますが、平均相場を正規サービスの対応と比較してみましょう。
ヴェンペ腕時計搭載ムーブメント仕様 | 修理専門店 | メーカー依頼 |
---|---|---|
自社製機械式自動巻きムーブメント | 30,000円~(基本料金) | 全モデル基本見積り対応・販売時発行の保証書添付が必須・並行輸入品・海外購入品の場合ドイツ本社判断になり割増金額となる |
自社製自動巻きクロノグラフ | 35,000円~(基本料金) | 同上 |
ツァイトマイスター(スイス製汎用ムーブメントを自社改良) | 27,500円~(基本料金) | 同上 |
旧式モデル・クォーツ式ムーブメント(日本には輸入されていない) | 応相談・要見積り | 同上 |
このような料金設定で、正規サービスの対応と比較すると基本料金が明確で良心的な対応です。
納期の方は正規サービスだと最低約2~3ヶ月以上かかるところを基本約3~4週間で納品してくれるので、かなり便利で利用しやすくなっています。
ですが、ヴェンペの腕時計は優秀な自社製機械式ムーブメントや、スイス製汎用ムーブメントを自社工房でブラッシュアップしたムーブメントを搭載しており、腕時計修理専門店へお願いする場合には、優秀な技術と施設を持った信頼の置ける店舗へ依頼する必要があり、注意して修理店を選択することが必須となります。
本当に信頼できる高い技術を持った腕時計修理専門店を見つけるには
日本は腕時計製造・修理については世界トップの実力を持ち、腕時計技術士の数も多く、選択に悩むほどの腕時計修理専門店があり、一見海外製高級腕時計でも、簡単にオーバーホールや修理ができると捉えがちです。
しかし、本当に信頼の置ける高度な技術を持った技術士が在籍する腕時計修理専門店となると、数は非常に少なく、見つけ出すのにかなり苦労して探すことになります。
しかもコマーシャルや店舗の規模などでは、どこの修理店が本当に高い技術を持っているのか情報が少な過ぎて全く見当が付きません。
そんな場合は自分でインターネットやSNSの実際に修理店に依頼した人の口コミを見るとか、その修理店に在籍している腕時計技能士の、取得している資格に目を向けると良い結果が得られます。
幸いに日本は腕時計技術士が取得可能な国家資格があり、名称が時計修理技能士という資格で、目的は腕時計技術士の技術向上にあり、3級から資格がスタートし、2級、1級とグレードが上がり、最上資格は1級時計修理技能士となり、権威も高く最も取得困難な難易度の高い資格です。
特に1級時計修理技能士は上級資格として登録されている資格で、1級時計修理技能士が在籍している修理店は技術が高く信頼が厚いといえます。
しかし実際の作業で、必ず1級時計修理技能士が自分の腕時計を担当してくれる訳ではないので、店舗に来店した際には必ず担当技術士と面談を行い、詳細を確かめておくのがおすすめです。
ヴェンペの腕時計を腕時計修理専門店にオーバーホール依頼するメリット
- 正規サービスと異なり正規品・並行輸入品・海外購入品の区別なく親身に対応してくれる
- 優秀で経験豊かな1級時計修理技能士が担当すれば正規サービスとオーバーホールの品質は同じ
- 納期も早く正規サービスより割安な料金で高品質なオーバーホールが可能
腕時計修理専門店への依頼なら
クラフトワーカーズがオススメ!
腕時計修理専門店へ依頼を考えているのであればクラフトワーカーズがオススメです。
クラフトワーカーズでは以下のような特徴があります。
- 複数の修理専門店にまとめて見積もりがとれる
- メーカーやデパートよりも料金が安い
- 最短で3週間と納期が早い
- 担当する職人が選べる
- 時計修理技能士1級など全ての職人が資格を保持
- 修理後の保証が1年間と安心
- 交換部品があった場合にはメーカー純正部品を使用している
- 見積・送料が無料
クラフトワーカーズでは、時計情報を記入するだけで複数の修理専門店の優秀な職人に、纏めて見積もりをとり、料金や納期を比較して選ぶことができるサービスです。在籍している職人は全員時計修理の資格を所有しているため一定の技術以上を持ち合わせた職人だけになります。
未熟な人間が時計をメンテナンスする事はありません。
1年間の保証が設けられメーカーより安い金額で優秀な職人にオーバーホールを行なってもらえるので、正規メンテナンスでないとイヤだ!という方でない限りは、是非使ってみてください。
職人を選ぶ事ができる仕組みは、時計修理業界初になります。
クラフトワーカーズの評判を確認する
実際にオーバーホールを行う職人とダイレクトにやり取りができるので、不安な事、疑問点を直接職人に聞き解決してから、安心して依頼できます。
オーバーホールをご検討の方へ
クラフトワーカーズなら全国どこからでも
安心して依頼ができます。
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修理料金を
比較できる職人全員に一括見積りで
料金比較ができます。 -
安心して
依頼ができるわからない事は直接職人に聞いて解決。
だから安心して依頼ができます。 -
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1年間の動作保証がつきます。 -
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「まとめて見積り」「まとめて見積り」なら、住所や電話番号の入力なし。時計を送らずに概算見積りを作成します。
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資格を持つ
職人が在籍優れた技術でリーズナブルに
オーバーホールができます。 -
梱包キットを
無料提供全国どこでも時計の梱包キットを
無料で提供。
着払いで修理店へ送るだけ。
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正規サービス以外にヴェンペのオーバーホールを依頼する場合は信頼の置ける優秀な腕時計修理専門店に依頼すると安心且つお得
ヴェンペのように徹底したマニュファクチュールで製造された、完成度の高い自社製機械式ムーブメントや、スイス製汎用を自社工房でブラッシュアップしたムーブメントを搭載した腕時計を、オーバーホールするには正規輸入販売代理店を通して正規サービスへ依頼するのが通常です。
しかし予算や納期などもろもろの理由から、正規サービス以外にオーバーホール先を探している場合には、優秀な信頼できる腕時計修理専門店へ依頼するのがおすすめの方法です。
しかし、腕時計修理専門店の場合は、修理店によって技術にバラつきがあるので十分に注意し、検討した上で信頼の置ける優秀な修理店を選択することが重要になります。
そのため事前にできる限りの情報を集め、腕時計修理専門店に関する基礎知識を十分に身に付けてから、間違いのない修理店を選ぶようにすることが必須です。
依頼後に品質で後悔することの無いように、本当に信頼の置ける腕時計修理店を見つけ、素晴らしい技術を持った、本物の腕時計修理技能士が手掛ける高品質なオーバーホールを、ヴェンペの腕時計で体験しましょう。